程なくして怜子さんは彼氏と見ず知らずの男性2人に引き上げられ、無事に雪の中からの脱出を果たしました。が、引き上げられた時の衝撃のせいなのか、それとも寒さゆえの無意識のことなのか……怜子さんは完全にお漏らしをしてしまっていたそうです。 「幸いなことに長めのコートを着ていたので、すぐにその場から去っていった助けてくれた人たちには気づかれずに済んだのですが……。私の尋常じゃない焦り様に彼はただ事じゃないと思ったようで、すぐにホテルに連れて行ってくれました」 　そしてチェックインの後、部屋でコートを脱いだ時に雪で濡れたとは思えないジーンズの股間部分の惨状を見て、彼はすべてを悟ったらしいとのこと。 「付き合いたての初めての旅行でこんな恥ずかしいことないですよ！ フラれることも覚悟しましたもん。でも、それに引くことなくその後も優しくしてくれた彼には惚れ直しました」 　そして現在、怜子さんはその彼と見事にゴールイン。とはいえあの惨劇を彼は忘れてくれたわけではなく、「新婚旅行はもう一度越後湯沢に行こう」としつこく提案されているそうです。 ―シリーズ「冬の恋愛悲喜こもごも」― ＜文／もちづき千代子＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】