自由の国、アメリカで生まれ育ったメーガン妃にとって、感情を押し殺して公務に励む、しきたりだらけのイギリス王室は窮屈な場所だったのでしょう。2年ほど、十分にロイヤル気分を満喫してだいたいわかったので、そろそろ自分のキャリアのステップアップを考えたい、という思いになったのかもしれません。

「私たちは何をしていても、どこにいても王族」というポジティブシンキングのもと、様々な慈善団体を高尚な表情を浮かべて訪問するメーガン妃。人々にかしづかれながら……。どこか表面的なものに見えてしまうのは気のせいでしょうか。
軽い恐怖を感じたのは、カナダで友だちを迎えにいくためランドローバーに乗っていたメーガン妃の姿。ニット帽でカジュアルダウンしていましたが、何より車が土か何かで汚れていたのが気になりました。
エリザベス女王も愛用している英国車を汚れたまま乗り回す……ダークな匂わせを感じます。前にも、世界で最も長く君臨している君主であるエリザベス女王の誘いをドタキャンしたり、メーガン妃はメンタルが強すぎです。
エリザベス女王は、王族の称号は返上させても、「サセックスロイヤル」の侯爵位剥奪は思いとどまられました。孫をみすぼらしく見せたくなかったという、優しい祖母心。とはいえサセックス公爵を返上してもまだダンバートン伯爵とキルキール男爵の爵位があるヘンリー王子。王室の人間はいろいろなものを持ちすぎているようです。
「メグジット」によって英王室の暗部が明らかになり、メーガン妃父が言うように「王室の権威が失墜」しかけているようです。
もしかしたらメーガン妃は、古い価値観や権威を壊すという大きな使命を持った魂なのかもしれません。きっと時代を変革させるために生まれてきたのです。
このままいくと、王室の存在を揺るがしたメーガン妃は世界史に名を残す存在に……。クレオパトラまではいかなくても、デュ・バリー夫人くらいのネームバリューを後世に伝えられることでしょう。メーガン妃の満面の笑顔は、自分が世界史に名を残す人物であることを確信しているかのようです。
<文&イラスト/辛酸なめ子>
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