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滝藤賢一も向井理も無職が似合う…“無職ドラマ”おすすめの5選

中島裕翔はコンビニをクビになって大事件に巻き込まれる

 また、コンビニバイトをクビになる主人公は、『僕はどこから』(テレビ東京、水曜深夜0:12~)の青年・竹内薫(中島裕翔)です。  文章を書き写すことで他人の思考も文字もそっくりにコピーできる特殊能力を持つ彼は、小説家を目指しつつ、若年性認知症を患う母を抱え、コンビニバイトで生計を立てていました。  しかし、母が事故に遭い、入院費が必要になったところに、元同級生でヤクザの組長(間宮祥太朗)が現れます。そこで、特殊能力を生かして、とある人物の大学入試・小論文の替え玉受験をすることになるのですが……。この場合の「無職」は、大変な事件に巻き込まれていく中の「オマケ」に過ぎません。『10の秘密』よりも、暮らしぶりも、事件の内容も、かなりヘビーで切実です。

小澤征悦が、中年ひきこもりに

パパがも一度恋をした- 東海テレビ

『パパがも一度恋をした』公式サイト(東海テレビ)

 また、コメディながらも、実は相当ヘビーな状況なのが、『パパがも一度恋をした』(東海テレビ・フジテレビ系、土曜夜11:40~)の「無職の父親」(小澤征悦)です。  なにせ最愛の妻を亡くして以来、3年間も引きこもりになり、娘に面倒を見てもらっているくらいなのですから。そんな彼が、中年男の姿で生まれ変わった妻と再会。信じられない思いと、信じたい思いの間で心が揺れ動きますが、現時点ではやはり仕事をする気配は全くありません。自身も辛いのに、そんな父を支えてきて、さらに「母」を名乗る中年男性に自分のポジションを奪われそうになり、面白くない気持ちも抱く娘のいじらしさときたら。  数字的な安定を提供する表看板の医療ドラマたちの裏にうごめく、「無職」の人々。ときにバカバカしく、ときに愛おしく、その悲喜こもごものドラマのほうに、つい惹かれてしまうのです。 <文/田幸和歌子> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
田幸和歌子
ライター。特にドラマに詳しく、著書に『大切なことはみんな朝ドラが教えてくれた』『Hey!Say!JUMP 9つのトビラが開くとき』など。Twitter:@takowakatendon
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