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「猫コロナウイルス」って? 命を落とす危険性も…

命を落としてしまう可能性も

 怖いのは、どちらのタイプも症状が重い場合は数日から数ヶ月の間に命を落としてしまう可能性が高いということ。「猫伝染性腹膜炎」の治療にはインターフェロンやステロイド剤などが使われていますが、完治を目指すというよりも症状を緩和しながら延命を目指していくという方針。現状では完治させるのが困難です。 猫 病気 最近では猫飼いさんの間でアメリカのギリアド・サイエンシズ社で開発・研究されている「GS-441524」という薬が効くのでは……との期待が高まっていますが、日本ではまだ認可されていない薬であるため、治療できる病院が限られています。運よく近所の動物病院で取り扱っていたとしても、治療費が高額になるので、なかなか手が出しづらいようです。

愛猫の様子に異変を感じたら

 なお、アメリカには猫伝染性腹膜炎のワクチンがありますが、あまり効果が出ておらず、議論がなされている状態なのだとか。ワクチン接種症例の方が、発症率が高いというデータもあるようです。  人間界で話題になっているコロナウイルスとは型が違いますが、猫コロナウイルスも知っておきたい病気のひとつ。現状では病気であることが判明しても、完治させることが難しいものですが、ストレスを減らしたり、免疫力を高めたり、飼い主さんだからできる対処法はたくさんあるはず。思い当たる症状があったり、愛猫の様子に異変を感じたりしたら、早めに動物病院へ行き、獣医師に相談してみてください。 【オールペットクリニック】
オールペットクリニック院長 平林雅和先生

オールペットクリニック院長 平林雅和先生

平林雅和院長:日本獣医畜産大学を卒業し、祖父、父より浅草・岩崎動物病院を継承。’16年に場所を港区西麻布に移し現クリニックを開院した/五十嵐里菜先生:日本大学獣医学科卒業。兵庫県内動物病院を経て、東京農工大学動物医療センター皮膚科にも在籍中/堀本ひかり先生:帯広畜産大学卒業。CTを備える医療センターから、小さな分院、夜間救急病院などでの勤務を経験 <文/古川諭香、記事監修/オールペットクリニック 平林雅和院長・五十嵐里菜先生・堀本ひかり先生> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
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