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注目の中学生写真家・藍沙さんが撮った「野鳥シマエナガ」が可愛すぎ

 小柄な身体で、大きな望遠レンズとカメラを持って、野鳥を撮影しているカメラ女子の中学生・藍沙さん(14歳)。
Amazon ランキングナンバーワンの動物写真家・小原玲さんの一番弟子、藍沙さん(14歳)

自慢のカメラを構える藍沙さん(14歳)。小柄な身体には重そうな超望遠レンズを手持ちで扱う

 第12回野生動物写真コンテスト「子ども部門」で入賞。今年夏には東京・六本木の「フジフィルムスクウェア」での写真展示を予定するなど、『シマエナガちゃん』(講談社)で有名な動物写真家・小原玲さんも「僕の一番弟子」「色彩センスが素晴らしい」と惚れ込む才能の持ち主です。  そんな藍沙さんが、その可愛らしさから「雪の妖精」として人気の野鳥シマエナガを写すべく北海道で行った撮影風景をリポートします(以下、藍沙さんの寄稿)。
小原玲『シマエナガちゃん』(講談社、2016年)

師匠である小原玲の写真集『シマエナガちゃん』(講談社、2016年)

雪の妖精・シマエナガちゃんに魅了されて…

 あなたはシマエナガちゃんを知っていますか? シマエナガちゃんはスズメ目エナガ科の小鳥で、北海道にしかいない固有種です。アザラシの赤ちゃんのように、まんまるで真っ白なお顔につぶらなお目々、白い羽毛がもふもふで、可愛らしい鳥です。その見た目から雪の妖精と言われています。私もすっかりメロメロになってしまって毎年北海道に会いに行ってしまいます。
藍沙さんが撮った「雪の妖精」ことシマエナガちゃん

藍沙さんが撮った「雪の妖精」ことシマエナガちゃん
「正面から見たシマエナガちゃんはアザラシの赤ちゃんにそっくり。つぶらなお目々が可愛いすぎる」

 今年の冬もシマエナガとつらら撮影に行ってきました。樹液が凍ったつららはシマエナガの大好物でよくシマエナガちゃんが舐めにきます。つららはあの子達にとって、アイスキャンディーみたいなものですね。はばたきによって体を支え空中の1点にとどまる、ホバリングという飛び方があるのですが、その姿が撮りたいと思い、撮影に挑んだのですが、これが結構難しいのです。

寒い中待っても、来てくれるかは分からない

 まず、つららがどこかにあるか探さないといけませんし、暖冬でつらら自体が無いかも知れません。あったとしても、気温によってはすぐ落ちてしまうかもしれません。去年は、つららはあったけど、とても寒い中、歯をガチガチ言わせながら待っていました(一緒に来ていたお父さんは、あまりの寒さに体操していました。とてもシュール)。
藍沙さんが撮った「雪の妖精」ことシマエナガちゃん

シマエナガちゃんはエナガの亜種で、北海道のみに生息、真っ白な顔が特徴。エナガは本州にも生息していて、顔に黒いシマがある

 でも、やーっと来たのは、シマエナガちゃんではなく、シジュウカラさん(泣)。だから、今年こそ、ちゃんと撮れるか、あんなにかわいい子に2度もフラれて心が折れないか不安だったのです。私が北海道に行けるのは年に一回。なので今回こそは「絶対に成功させたい!」と思い、ちょっと焦ってもいました。

とうとう、もふもふの雪の妖精さんが

 最初は札幌市内の某公園に行きましたが、ちょこっとしかシマエナガちゃん達に会えませんでした。そこで、私と一緒に撮影をしてるお師匠の小原さんが「ここで粘るより、場所を変えた方がいい」とすぐに提案してくれて、車で一時間ほどの別の場所に移動することにしました(さすが小原さん!)。
藍沙さんが撮った「雪の妖精」ことシマエナガちゃん

師匠の小原さん(写真右)との撮影。小原さんの長年の経験、匠の技を直に教えてもらえる貴重な機会。藍沙さんも真剣

 移動した先に、つららを見つけました。しかも、そのつららは低いところにあって、とても撮りやすく最高のシチュエーションでした。三脚を立て、スタンバイしていると、「ジュルリ、ジュルリ。」とシマエナガちゃん特有の鳴き声が聞こえてきました。これは、シマエナガちゃんが群れの仲間に「なにかいるよ」と教えあっている時の声です。
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撮影の結果は……
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