
目のかゆみ、鼻水、くしゃみでボロボロの顔面、強い薬を飲めば眠いし、飲まなきゃ外出もままならないし、花粉症にとって窮屈極まりないこの季節がやってきてしまいました……。でもそんなつらい花粉症も、
ある身近な食材を積極的にとることで、あっさり撃退できるかもしれないのだとか!

そこで、今回はアレルギー研究の権威、小柳津広志(おやいづひろし)氏による著書『
花粉症は1日で治る!』(自由国民社刊)を参考に、
花粉症治療の新常識に迫りたいと思います。

小柳津広志著『花粉症は1日で治る!』(自由国民社刊)
微生物研究者として高く評価され、43歳の若さで東大の教授となった小柳津氏。現在は、微生物系統分類、腸内細菌学を専門とする東大名誉教授として、その名が知られています。
アレルギー研究の専門家でもある小柳津氏は、花粉症についてこう指摘します。
「花粉症もうつ病も免疫細胞が起こす炎症が原因となっています」
「花粉症とうつ病が同じ病気である」と聞いて、頭に「?」が浮かぶばかり。なんでも炎症とはアレルゲンだけで起こるものではなく、体の中で免疫が活発化することなのだとか。
免疫が暴走することで炎症が起き、花粉症やうつ病など、様々な不調がもたらされることに……なんとも恐ろしい話です。免疫の暴走をコントロールし、炎症を抑える方法はないものでしょうか?
なんと衝撃的なことに、
「人は体の炎症を抑える仕組みを持っていない」のだと言います……。そ、そんな~。

だとすると、炎症が起きてしまったら打つ手はないじゃないかと打ちひしがれましたが、「じつは、良好な腸内フローラはこれらのさまざまな炎症を強力に抑えています」と小柳津氏。
なるほど、憎き花粉症を改善させるためには、腸内細菌の集まりである「腸内フローラ」を良好な状態にすることがポイントになってくるわけですね。
……そうは言っても、“良好な状態にする”って一体何をすればいいのかさっぱりです。
とりあえず、ビフィズス菌や乳酸菌入りのヨーグルトをしっかり食べればよいのでは? と思いきや、
「本当はビフィズス菌より酪酸菌のほうが私たちの体には大事」なんだとか。
つまり、「正しい腸活」とは酪酸菌を増やすこと? でも、酪酸菌がそもそも分からないし、どうすれば増やせるのでしょうか?
腸内フローラを構成する菌の1種である「酪酸菌」。離乳期に入るとだんだん減少してしまうビフィズス菌に代わり、「酪酸菌が増え、全身に炎症が起きないようコントロールしてくれる」のだそう。
しかし、知りたいのはそんな酪酸菌を最も効果的に増やす方法ですよね。

小柳津氏によると、それはズバリ!
「毎日ゴボウを食べること」。
ちょっと拍子抜けするくらいシンプルな方法ですが、なぜゴボウを食べることが酪酸菌を増やすことになるのでしょうか?