ある種のファミリー企業であったその会社。正直女性同士のいがみ合いしか想像できないのですが、内情はどうだったのでしょう？ 「いがみ合ったり、ギスギスしたりするかと思いきや、実は社内はわりと平和なんですよ。他のメンバーはゴシップネタを極力避けるという配慮がなされていたことと、女性同士も“社長の愛人だから”という振る舞いを自分だけがしてはいけない。みたいな妙な連帯意識があったみたいです」 　女性たちは、いわゆるお金にむらがるタイプではなかったそうで、それも功を奏してか、社内は成果主義だけどアットホームなベンチャー企業だったそうです。 　5名の女性中4名が社長と肉体関係あり。6名目の女性社員となった理々子さん。考えることは、やはり次は自分か……という不安だったそうです。 「次は私が狙われる……次第にそう思いました。現に会社近くの社長の自宅へ数名が呼ばれて会議という事もあり、入社半年をすぎたあたりで、私もその自宅会議に呼ばれるようになりました」 　しかし不安と裏腹に、いっこうに誘われることのなかった理々子さん。結局1年半という期間で退職したため、無事会社を後にしたそうです。 「退職して数年後、社長ガールズの現在を耳にしました。アルバイトの子はすでに退職＆関係解消していたのは知っていましたが、その後、普通に結婚。マネージャーはなんと社長の旧友と結婚（これもスゴい関係ですが）。 　そして1番気になる、同居中の妻と女性社員ですが、現在も3人の共同生活は継続中。なんでも奥さんには第二子が誕生したそうで、一体どこでどう作ったのか、そして女性社員とは子どもはつくらないのか、いまだに興味はつきまないですね」 　ちょっとした宗教的な匂いすら感じる関係性。目下気になるのは、この先社長が亡くなった場合の、遺産問題でもめないかという点です。 ＜文／しおえり真生＞