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秋ドラマの名作ベスト5!『PICU』も号泣だけど、圧巻だったNo.1は

2022年の秋ドラマは、実に豊作。続々と最終回を迎えても、なかなか余韻が冷めません。プライムタイムの秋ドラマはすべて鑑賞した筆者が、個人的な“観てよかった”秋ドラマ・ベスト5をご紹介します。 この秋は、涙なくして観られなかった作品がとにかく多い印象。正直、絞るのが本当に大変でしたが…まずは、“泣けた3作品”から挙げていきましょう。(※以下、各作品のネタバレを含みます) 【関連記事】⇒秋ドラマのベテラン俳優ベスト3。中井貴一も凄いけど、NHKの“彼”に釘づけ!

ファーストペンギン!

漁師たちと水産漁業界に革命を起こした女性・坪内知佳さんの“奇跡の実話”をモデルにした、『ファーストペンギン!』(日本テレビ系)は、3作品のなかではかなり「好み」でした。主人公・岩崎和佳を演じた奈緒が、悪しきしきたりや習慣を変えようとする懸命な姿に、大きな力をもらいました。
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語られる台詞とテンポのよい物語展開には脚本家・森下佳子の秀逸さが光り、観る者を飽きさせません。何より堤真一演じる船団長をはじめとする漁師たちを奈緒が叱咤激励するシーンには、毎回胸が熱くなり、涙なくして観ることができませんでした。 特に最終話で、これまで困難を共にした漁師たちと離れる決意をした奈緒が、漁師たちに未来への希望を語った場面! これには感動の涙が止まらず……3回もリピートしたのはきっと筆者だけではないはずです。困難な今を生きる私たちに、前向きに頑張る勇気をくれた作品ではないでしょうか。

silent

“切なさ”で圧倒的に……そして想像以上に私たちを物語の世界に惹きこんだのは『silent』(フジテレビ系)。若年発症型両側性感音難聴を患い耳が聴こえなくなった青年・佐倉想(目黒蓮)と、彼を想う青羽紬(川口春奈)を中心としたラブストーリーです。しかし、これは本当に恋愛ものという括りでいいのかと戸惑ってしまうほど、恋愛ドラマの常識を裏切った作品ではないでしょうか。 新人脚本家・生方美久が紡ぐ台詞がとにかく美しく、そしてリアリティがありました。登場人物たちが皆、優しくて温かく、そして人間的。これまでの恋愛ドラマでは“分かりやすく”描かれるのがセオリーだった、ライバルや彼の家族の偏愛、嫉妬、暴走、といった要素が全くないのです。 人間が人間として、大好きな人や周囲の人たちを、家族を大切に想う……ただそれだけのことが、どうしてこんなにも切なく、こんなにも愛おしいのか。毎話描かれる登場人物たちの丁寧な心情描写に切ない涙がこぼれる、新しい恋愛ドラマに魅せられました。 【関連記事】⇒ドラマ『silent』プロデューサーが語る「紬が“青い服”を着ているワケ」 【関連記事】⇒ドラマ『silent』がここまでヒットしてる理由。“ありがちなセリフ”が出てこない
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ムネアツ、号泣の3作品目は?
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