早口でもカッコいい町田啓太。NHK『漫画家イエナガ』で魅せる“イヤミのない品の良さ”とは
データサイエンティスト。それが今もっともホットな人気職であり、アメリカでは「21世紀でもっともセクシーな職業」(※)とされていると聞いたって、まったく何のことやら。
と思ったとしても、うってつけの解説番組があるからご安心あれ。2023年1月17に日に放送された『漫画家イエナガの複雑社会を超定義』(NHK総合・毎週金曜23:15~)では、今をときめくデータサイエンティストが取り上げられ、目からウロコの解説がなされていた。
「イケメンとLDH」をこよなく愛する筆者・加賀谷健が、同作で超高速名解説を繰り出す町田啓太のユニークさを超解説!
※アメリカのビジネス雑誌『ハーバード・ビジネス・レビュー』(Harvard Business Review)2012年10月号より
『漫画家イエナガの複雑社会を超定義』(以下、『漫画家イエナガ』)は、町田啓太扮する売れない漫画家イエナガが毎回、最新の社会情報についてわかりやすく解説する教養バラエティだ。なぜ漫画家というと、橋本マナミ演じる編集者に持ち込む漫画のテーマがトピックになっているからだ。
驚くのは、町田啓太がとにかく早口でまくしたてるようにしゃべりたおすこと。ある夜、筆者が自宅のソファでテレビは付けたままうとうとしていると、その早口が耳に入ってきて飛び起きてしまった。すごく忙しなくてどちらかといえば騒がしいのに、それがカッコよくて仕方ない。
恐ろしくカッコいい町田啓太が、恐ろしくカッコいい早口ですごく一生懸命に超高速で何かを解説している。これは、うとうとしてる場合じゃないと思った。
イエナガはなかなか連載が決まらない漫画家に違いないが、ひとたび口を開くと超豊富な知識量に裏打ちされた語りで名解説者になる。15分の番組だから、売れない漫画家から名解説者への切り替えはさっと行われるのだが、これが町田啓太のカッコよさをさらに引き立てる。
漫画的なイラストによって図解される解説中、要所要所でカメラ目線になって、渾身の決め顔を入れてくる。
町田君の鬼爽やかスマイルを見せられては解説どころではないのだけれど、このイエナガというキャラクター、カメラ目線の決め顔の通り、かなりキザな印象を与える。それなのに全然嫌味な感じがしないのがやっぱりそこは町田君の品の良さが滲み出ているからだ。
恐ろしくカッコいい早口
売れない漫画家から名解説者へ
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