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『新婚さん』MCの“同性カップルへの態度”がすばらしい。“オカマキャラ”封印を経て

 6月4日に放送された『新婚さんいらっしゃい!』(朝日放送テレビ)では、同性婚カップルがスタジオに出演した。
朝日放送『新婚さんいらっしゃい!』公式ページより

朝日放送『新婚さんいらっしゃい!』公式ページより

 いつもと変わらず、ごく当たり前にチャーミングな新婚さんが、楽しげにトークをしてくれた。藤井隆の司会ぶりも素晴らしく。  思わずときめいてしまった筆者・加賀谷健が、同放送回に感じた“メッセージ”を読み解いてみたい。

あふれる多幸感にときめく

 かなり久しぶりに見た『新婚さんいらっしゃい!』が、素晴らしかった。あれ、こんなにいい番組だったっけ。  実は、放送前から楽しみにしていたのだ。ネット記事で、次回のゲストである新婚さんが男性同士だと知り、どんなふたりかと写真を見た。なんとチャーミングなカップリングかと思ったのだが、同性の新婚さんが出演したのは、50年以上の長寿を誇る同番組開始以来、国内収録では初だという。  日本人の竹田純さんは、バレエダンサー。背筋をピンと伸ばした佇まいが、非常にエレガント。お相手のクリスさんは、リトアニア人で、インテリアデザイナー。同性婚が認められているフランスで結婚し、現在は、同国のブロワ市在住だ。来日したおふたりからあふれる多幸感に、なんだか思わず胸がときめいた。

アッパレな放送タイミング

同性婚訴訟 新聞

※イメージです

 そもそも結婚に性差なんてないのだから、同性同士の結婚が、日本でも早く認められたらいいのにと切実に思う。ちょうどこの放送があった2023年6月4日は、タイミング的にベストだったかもしれない。  5日前の5月30日、愛知県の男性カップルが同性同士が結婚できないことが憲法に反するとして国に賠償を求めた訴訟に対し、名古屋地裁が「同性婚を認めないのは違憲」との判断を示した。同様の判決は、札幌地裁に次ぐ2件目だ。  その他、2022年6月の大阪地裁では「合憲」、2022年11月の東京地裁では「憲法違反ではないとしながら“違憲状態”」とされている。「違憲」あるいは、「違憲状態」の判決が3例も言い渡されたことは、確かに歴史的な出来事だけれど、でも同性婚が認められないなんて、普通に考えて「法の下の“不平等”」だろうに。  政界であいつぐ不適切な発言の数々も目に余るものがあり、これらも含め、もはやすべて違憲判決にしたらどうか。  あるいは、ジャニー喜多川氏による性加害問題もさらなる真相解明が急がれている状況。そんなタイミングでの放送には、直接的な意図はないにしろ、アッパレな編成の心意気を感じずにはいられなかった。
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藤井隆の誠実な態度
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