「被害男児もビジネスだったはず」男子中学生と性行為に及んだ男の“歪んだ言い分”
子どもと信頼関係を築いた上で優位な立場を利用して、卑劣な性加害に及ぶグルーミング。
2023年7月には刑法改正が施行され、「面会要求等罪(グルーミング罪)」がつくられたことからニュースなどでも耳にした人も多いのではないでしょうか。
なによりグルーミングが深刻なのは、被害にあった子ども自身も「被害に気が付かないこと」だといいます。
ここからは、精神保健福祉士・社会福祉士として長年、依存症の治療に取り組む斉藤章佳さんの著書『子どもへの性加害 性的グルーミングとは何か』(幻冬舎新書)より一部抜粋し、グルーミングの手口を紹介していきます。
現在服役中のB(40代男性)のグルーミングのターゲットは男子中学生ばかりだった。彼がグルーミングを行うのは主にTwitter(現X)で、個人が特定されない「裏アカウント」で性的な発言をしたり、性器の画像をアップしている未成年の投稿者を選り好み、言葉巧みに接近していった。
ダイレクトメッセージでのやりとりを経て、実際に顔を合わせると、バリアフリートイレで肛門性交に及ぶのも彼の常套手段だった。彼によれば、性加害が終わった後には、毎回数千円の現金を渡していたという。
グルーミングの被害にあうのは女児だけではありません。よく「うちの子は男の子だから大丈夫」と語る親御さんもいるのですが、残念ながら男児の被害も多いことを述べておかなければなりません。
加害者らは異口同音に、小学校1~3年生ぐらいまでの低学年の男児がもっともグルーミングしやすいターゲットだと述べます。この年齢なら、「何をされたのかわからないだろうから」「訴えなさそうだから」と言うのです。
また、小学校低学年の時点では、男児も女児も体つきに大きな差はないため、「女児の代わりに男児を触る」と言う加害者もいます。
警察庁のデータによれば、2022年に特定された児童ポルノ被害児童1487人(総数)のうち男児が206人、女児が1281人でした。およそ14%が男児だったわけです。この「男児も性被害にあう」という事実はいまも周知されているとは言いがたい状況ですので、より広く注意喚起されるべきでしょう。
事例:SNSの裏アカウントで男子中学生を選り好み
知られていない男児への性加害
グルーミングの被害にあうのは女児だけではありません。よく「うちの子は男の子だから大丈夫」と語る親御さんもいるのですが、残念ながら男児の被害も多いことを述べておかなければなりません。
加害者らは異口同音に、小学校1~3年生ぐらいまでの低学年の男児がもっともグルーミングしやすいターゲットだと述べます。この年齢なら、「何をされたのかわからないだろうから」「訴えなさそうだから」と言うのです。
また、小学校低学年の時点では、男児も女児も体つきに大きな差はないため、「女児の代わりに男児を触る」と言う加害者もいます。
警察庁のデータによれば、2022年に特定された児童ポルノ被害児童1487人(総数)のうち男児が206人、女児が1281人でした。およそ14%が男児だったわけです。この「男児も性被害にあう」という事実はいまも周知されているとは言いがたい状況ですので、より広く注意喚起されるべきでしょう。
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