Entertainment
News

「病死」した米名優、妻や犬1匹と共に遺体で発見。残された愛犬が居場所を知らせる

 米映画界を代表する名優として知られたジーン・ハックマンさん(95)が、妻や愛犬と共に自宅で死亡しているのが発見された。地元当局は、夫妻と犬1匹の死を巡る状況が「普通ではない」として捜査をすすめてきたが、2人の死因は「病死」だったと発表した。  ここにきて、2人と1匹の最期の様子、さらに生き残った愛犬2匹が必死で飼い主の居場所を知らせていたことなど、当時の状況が徐々に明らかになってきている。

妻が亡くなったことを知らないまま、1週間後に死亡か

ジーン・ハックマンと妻のベッツィー・アラカワ

亡くなったジーン・ハックマンさんと妻のベッツィー・アラカワさん

 2月26日、米南西部ニューメキシコ州の自宅で、妻のベッツィー・アラカワさん、そして愛犬1匹と共に遺体で発見されたハックマンさん。地元当局は今月7日(現地時間)、検視結果を発表し、高血圧と動脈硬化性心疾患、アルツハイマー病が要因となり、2月18日頃に死亡したと結論づけたことを明らかにした。  ともに遺体がみつかった妻のアラカワさんは、2月11日ごろに「ハンタウイルス肺症候群(HPS)」で死亡したとの見方を示した。ハンタウイルスは、ネズミなどのげっ歯類が媒介して引き起こされる呼吸器疾患で、米国での感染例は少ないものの、致死率が高い疾患だという。  2人は先月26日、自宅の別々の部屋で死亡しているのが発見された。当局は、2月11日にメールしたのを最後に活動が確認されていないことから、アラカワさんが先に亡くなったと推測。ハックマンさんは、心臓のペースメーカーの記録が2月17日まで残っていることから、アラカワさんの死去1週間後に亡くなったとの見方を示している。  亡くなる直前、何かを食べた形跡はなかったものの、脱水症状の様子は見られなかったというハックマンさん。しかしアルツハイマー病が進行しており、妻の死を認識できていなかった可能性が高いという。

ケージの中で息絶えていた愛犬。残された2匹は最後まで忠誠尽くす

 遺体の状態から、「死後かなり時間が経っていた」と見られているハックマンさんとアラカワさん。夫婦が可愛がっていた愛犬のZinnaも、飼い主の遺体のそばで息絶えているのが発見された。  死因はまだわかっていないが、Zinnaは木のケージの中で発見され、脱水や飢餓状態だったと報じられている。アラカワさんは亡くなる前、Zinnaを獣医に連れて行ったことがわかっており、Zinnaは帰宅後もケージに入れられたままの状態になっていたとみられている。  他の飼い犬2匹、BearとNikitaは無事で、家の敷地内をうろついていたという。米紙『ニューヨーク・ポスト』は、通報を受けた救急隊が現場に到着した後も、ハックマンさんをなかなか見つけることができなかったと報道。けれども、一匹の犬が「こっちに来て!」といわんばかりに吠え続けたことで、最終的にハックマンさんを発見することができたと伝えている。  現在、保護施設で元気に過ごしているというBearとNikita。イギリスのタブロイド紙『The Sun』によると、遺体発見当時は、飼い主の亡骸に寄り添い、なかなか離れようとしなかったという。
次のページ 
アラカワさんの支えがなければ「とっくの昔に死んでいた」
1
2
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ