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「減らすくらいなら値上げして」カルビーポテトチップスの発表に悲鳴。物価高時代にポテチ生活を楽しむには

 ポテチ値上げ、どう乗り越える?
カルビーのポテトチップス

カルビーのポテトチップスが2026年2月から値上げを行う。価格据え置きで容量を減らすポテチにショックの声が上がっている

 先日、ポテトチップスを愛する人々に衝撃が走る事態が起こりました。それは、カルビーが大人気商品「ポテトチップス うすしお味」などのポテトチップス商品を2026年2月2日納品分から8~15%程度値上げすると発表したのです。  具体的には155~160gのラージサイズ・BIGBAG7品を10g減らし、60~70gのスタンダードサイズは170円前後から10円程度値上げするというものです。

ポテチを安くたっぷり食べるには?

 この発表に対してX上では、「価格据え置きで容量を減らす」という部分に大きなショックや不満が寄せられることに……。「ステルス値上げやめて欲しい」「量減らすより価格を上げてくれ」という声があがり、“ポテチはたっぷり食べたい”という欲求を持つ消費者がいかに多いか、考えさせられた人も多いことでしょう。  今後、ポテチを安くたっぷり食べるために、よい対策はあるのでしょうか?  そこで今回は、食文化研究家の立場として、ポテチをこよなく愛するファンとして、カルビーポテチ値上げをどう受け止めるべきなのか? 何か良い対策はないのか? について真剣に考えることにしました。  意外と知られていない情報をお届けすることで、皆様にとっておいしいポテチ生活のヒントになればうれしく思います。

日本のポテチは安すぎる

カルビー ポテトチップスうすしお味(55g)が119円(本体価格)

現在日本では50~60gのポテトチップスが100円前後で購入できる

 今回のポテチ値上げを含む食料品の値上げは、今にはじまったことではありません。  コロナ禍以降、世界規模で物価が急上昇し、欧米では歴史的高水準のインフレとなっているのです。アメリカにおけるポテトチップスの価格を見てみると、同国における定番ブランド「Lay’s(レイズ)」のポテトチップスしお味は、約70g(2.5オンス)で386円(2.59ドル/アメリカのディスカウントストア「Target」での価格)もするのです。日本人からしたら信じられない価格ではありませんか?  イギリスやフランスでも同量の商品の価格を見ていくと400~500円は当たり前で、日本のポテチがいかに安いのか思い知らされるほど。つまりカルビーや湖池屋などのメーカーのポテチを冷静かつ客観的にとらえると、食を専門にする立場としては、「安すぎる」というのが正直な感想です。  しかもジャガイモ本来の風味が味わえる高品質さや製造方法へのこだわりは世界一と断言できるほど、日本のポテチは素晴らしいと思います(海外ポテチはフレーバーの多彩さが際立つ傾向)。  つまりカルビーのポテチは世界的にもコスパが良すぎるごちそうスナックであり、10円分の容量を我慢させられるショックよりも、追加で10円分出してもしっかり食べられる喜びを優先したい方が勝ってしまうのかも……。  カルビーにはこのような消費者ニーズが伝わっているのでしょうか? 実はそんな心配を緩和してくれるような嬉しいトピックスがあるのです。
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スーパーマーケットとの共同開発ポテチが安い!ウマい!
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