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「バイト生活を恥じていた」元子役『渡鬼』加津ちゃん、登校拒否・高校中退→早稲田へ。15年の下積みを「すべて糧」と語る現在

 橋田壽賀子脚本の人気長寿ドラマシリーズ『渡る世間は鬼ばかり』(TBS系)で10歳から12年間、“加津ちゃん”こと野々下加津役を演じていた宇野なおみさん(36歳)。かつて“天才子役”と呼ばれた宇野さんは現在、フリーライター、エッセイストとして活動中です。  そんな宇野さんが30代女性として等身大の思い、ちょっとズッコケな日常をお届けするエッセイ連載。今回は自身のアルバイト経験について綴ります(以下、宇野さんによる寄稿)。 【過去記事】⇒連載「話そ、お茶しよっ元気出そ」エッセイ一覧

アルバイターなことを恥じていた過去

宇野なおみ

多分司会のお仕事前です

 挫折じゃないのだ。  座している期間があるだけ。  皆様ごきげんよう、宇野なおみです。暑くなってきましたね。  ありがたいことに、最近エッセイを読んだよ、と知人友人に言われることが増えました。その折、よく、いろいろと率直に書くね、と言われます。そういえば連載が始まった当初、友人にも「普通芸能活動しているときにバイトしていたとか隠しがちじゃん?」と言われたものです。  まあそうですよね。昔はフリーランスというか、アルバイターなことを恥じていました。私の大学時代は、新卒カードで就職できなければ負け組、そんな風潮がまだまだ根強かった。  私自身は登校拒否児な時代もある、高校中退の高認保持者です。ただ、早稲田大学に飛び込んでしまったので、周りはエリートとして就職し、そのまま働いている立派な人が多かった。  と言っても、大学ではちゃんと多文化共生論としてEUについて学んだり、フランス語やらアラビア語やらをかじったり、テレビ論や舞台論の授業を取っては知り合いの名前が出てきたりしていたので、行った意味はちゃんとありましたよ!  それがなんで今は、こうも率直に話せているかというと、すべての経験からありとあらゆる養分を吸い上げて、今の自分があるからです。わたくしって、ミントみたいな女。  今回はそんな「新卒カード」を持てなかった人間の15年間についてです。

ざっくりやったこととできることを羅列してみよう

 ライター業をのぞくと ・料亭などの飲食接客業 ・テレビ収録につきっきりの通訳 ・邦楽器イベントの司会 ・外国の方のアテンド ・翻訳 ・ハイブランドの展示会のガイド ・展示会のスタッフ(英語対応など) ・ショーのバックヤードスタッフ ・お花屋さんのコールセンター ・採点 ・茶会の手伝い ・事務職 ・アニメ会社の下働き  ……だいたいこんなものかな? 一応MCなどの仕事以外は、身バレしにくく、できることを活かしていました。バレると業務に支障が出るケースが多いので……。もういろいろやりすぎて全部は覚えていないかもしれません。  どうしてか芸能人をお見かけするケースが多くて、「宇野さんは芸能人に、はしゃがないので安心して配属できる」と言われたことがあります。それは……そうですね……。  飲食業は体力的にはハードでしたが、とても楽しかったです。いろいろなお客様に会いました。クリスマスの日のディナーのシフトで、目が回る忙しさの中ディズニーランドの花火を窓越しに見た時は絶叫しそうでしたけれども。  食い意地が張っており、まかないのおいしいところでしか働かなかったので、舌が肥えました。高級店でのふるまい方、英語での会話、料理の名前や由来、いろいろなことを学んで、今でも血肉になっています。おいしいもの大好き!  楽しかったのは、お花屋さんのコールセンター。オンラインで入った母の日の花束の注文を、配達先のエリアのお花屋さんに発注するという短期のバイトです。  誰もが「お母さんのため」に注文しているし、お花屋さんも心得た受け答えなのでスムーズ。喜んでもらえますように! と思いながら、ワクワク架電しておりました。
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何をやっても中途半端がコンプレックスだった
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