スマホの使いすぎで手指の変形も…関節がボコッと出ていませんか?/医師監修
手指が痛くて包丁が握れない、スマホ操作が痛くてできない、力を込めてグーが握れない…。そんな症状はありませんか? それは手指の病気かもしれない、と警鐘を鳴らすのは、富永ペインクリニック院長の富永喜代先生です。
富永先生は手指の疾患「ヘバーデン結節」外来を日本で初めて開設した第一人者で、近著『へバーデン結節を自力で防ぐ』(監修)など多数の著書があります。手指の痛み・しびれを放っておくと、5年で指が変形して戻らないリスクがある、というのです。(以下は富永先生監修)
LINE、ネットサーフィン、ゲーム…など、あなたは1日にどのくらいの時間、スマホを手にしていますか? スマホによる体の不調は「目」に注目が集まりがちですが、実は手指にも潜んでいます。
あなたは、スマホを持つとき、落とさないように小指をひっかけるように持っていませんか? また、文字入力やゲームをする際に指をたくさん動かすこともあるでしょう。
スマホのサイズが大きくなる昨今、スマホによる手指への負担は増すばかり。実はそんな手指に関わる病気は、たくさんあるのです。
よく知られているのが、手首や手指の使い過ぎによる「腱鞘炎」。そして話題の小指が凹んでしまう「テキストサム損傷」。ほかにも、手指がカクンと跳ね上がる「ばね指」や、親指のつけ根が痛くなる「母指CM関節症」などがあります。
しかし、それだけではありません。実は、手指への大きな負担が招く、「へバーデン結節」という病気があるのです。
高齢女性の手指をみると、第一関節(指先から1つ目)がボコッと出っ張っているのを目にすることはありませんか? これは「へバーデン結節」という手指の病気の症状。正式に診断されていないケースも含めると、およそ300万人がこれによって苦痛を感じているといわれています。
この症状を発症する9割は女性です。特に家事や仕事で手指を多く使う、40歳以上の女性に多くなっています。
へバーデン結節は進行性の病気であり、更年期にかけて初期症状が出始めると、およそ5年で一気に手指の変形が起こるとされています。
以下のチェックに1つでもYesがついた人は、へバーデン結節の疑いが……。
1. 朝、手がこわばるようになった
2. 手指の第一関節にぷくっとした腫れができた
3. 手指1本だけの症状だったのが、2本目も痛むようになった
4. 手指の痛みはそれほどでもないが、関節の変形が気になりだした
5. ペットボトルのふたを開けるとき、指先に痛みを感じる
6. 指先の冷えや血色の悪さが、以前より気になる
7. 整形外科に行ったら、「関節リウマチではない」と診断された
とにかく、変形し始める前の予防が何より大切になります。ぜひ次の“10秒神経マッサージ”を行って、予防を始めましょう。
富永先生は手指の疾患「ヘバーデン結節」外来を日本で初めて開設した第一人者で、近著『へバーデン結節を自力で防ぐ』(監修)など多数の著書があります。手指の痛み・しびれを放っておくと、5年で指が変形して戻らないリスクがある、というのです。(以下は富永先生監修)
スマホのし過ぎで、手指への負担が増えている
300万人も患者がいる!? へバーデン結節とは…
高齢女性の手指をみると、第一関節(指先から1つ目)がボコッと出っ張っているのを目にすることはありませんか? これは「へバーデン結節」という手指の病気の症状。正式に診断されていないケースも含めると、およそ300万人がこれによって苦痛を感じているといわれています。
この症状を発症する9割は女性です。特に家事や仕事で手指を多く使う、40歳以上の女性に多くなっています。
へバーデン結節は進行性の病気であり、更年期にかけて初期症状が出始めると、およそ5年で一気に手指の変形が起こるとされています。
ヘバーデン結節の簡単チェック
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