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満島真之介のヤサ男ぶり、高橋ジョージの上手な使い方が光る【勝手にドラマ採点】

【勝手にドラマ採点・高評価編 第4回】  いよいよ後半に突入した2015年春ドラマを、雑誌等でドラマ批評を執筆する私、スナイパー小林が評価する本企画。前回に続き、視聴率が低迷するドラマ界の中で希望の光となる作品を点数が高い順にご紹介します。ファンのみなさま、あくまでも個人的な考えですのでご容赦くださいませ。 ⇒【前回】勝手にドラマ採点・高評価編 第3回 http://joshi-spa.jp/267769

満島真之介のヤサ男加減が秀逸

恋愛時代<70点>※100点中 (読売テレビ、木曜23時59分、主演:比嘉愛未)
『恋愛時代』HPより

『恋愛時代』HPより http://www.ytv.co.jp/renaijidai/

 書店で運命的な出会いをして結婚した、衛藤はる(比嘉愛未)と早勢理一郎(満島真之介)。しかし、子どもを死産したことをきっかけに家庭内が崩れ出し、結婚約1年半にして離婚することに。それでも何かと縁のある二人。いつしか「お互いの再婚相手を見つけよう」と約束しあい、結果パートナーを紹介するのだが、はるは自分の本当の気持ちに気づいてしまう。  そもそも深夜枠なので大きな期待もしていなかったし、予算がないのかちょっとした演出も安く済ませている感じがありありと伝わってくる。そろそろ予選落ちかと気を抜いていたのだけど……そんな自分を反省した。このドラマ、登場人物の恋愛感情が次々に顔を出してくるわ、気持ちははっきりしないわでじれったい。そのじれったさが良いのだ。  最近はずいぶん減ったけど、恋愛ドラマは感情が混戦すればするほどおもしろいのだ。離婚したカップルはつかず離れずの状態で、お互いに紹介した相手とは別れて「元旦那が好き!」なんて比嘉愛未が言い出して、その元旦那は高校の同級生に惚れ出して……。他にもさまざまな恋愛感情が、二人の周りにはウヨウヨしている。  中でも注目は満島真之介。はっきりしない態度で女を迷わせる役どころが、まぁ似合う。そして安藤政信と勝村政信を足して2で割ったような、完璧じゃないビジュアルも惹かれどこ。私生活では7歳年上、姉で女優の満島ひかりのマネジャーと25歳で結婚というところもまた良いではないですか。深夜の息抜きにぜひどうぞ。

さすがのキャスティングにNHKの力を見る

美女と男子<60点> (NHK、火曜22時、主演・仲間由紀恵)
『美女と男子』HPより

『美女と男子』HPより http://www.nhk.or.jp/drama10/bijo/

 IT企業のエリートだった仲間由紀恵演じる主人公・沢渡一子が、ある日突然、弱小芸能事務所に出向を命じられる。右も左も分からない芸能界で、自らスカウトをした遼(町田啓太)を一流の俳優にすべく必死に売り出していく。最初はまったくやる気のなかった遼もやがて演技の世界にのめり込んでいくのだが、実は彼は、一子が戻ることを切望するIT企業の御曹司だった……。  3作品が一挙に放送される競争率が高い火曜22時枠。そのなかで一番に躍り出たのは、この作品だ(あくまでも個人的視点)。NHKのドラマの何が良いかといえば、やはり演出のディテールに一切手を抜かないこと。そこは立場的な強みなのだろうけど、民放のドラマは見たことのあるロケ地や、撮影スタジオ内や屋上が何度も繰り返し登場する。いくら予算がないと言い訳されても、度が過ぎれば視聴者だって興醒めしてしまう。  今回のドラマはオープニングで仲間由紀恵に浜崎あゆみの曲を口パクさせるというバンドの風景からはじまり、一子が務める小さな事務所のちょっとした販促物(ポスターやのぼりなど)、デスク周りも「ああ、あるよね」とそれらしいシチュエーションに仕上がっている。  さらに、キャスティングもイカしている。今、離婚騒ぎで何かとプライベートが露呈されてしまった高橋ジョージが一発屋ミュージシャンとして出演しているのだ。タイムリーすぎるじゃあないですか。  と、ストーリーよりも演出に注目してほしいのがこのドラマ。もちろん内容も大事だけど、そこを支える演出があってこそ。各々に懐事情はあると思うけど、作品に対して金に糸目をつけない姿勢は視聴者を呼ぶひとつの要因になるのでは?と思います。 <TEXT/スナイパー小林> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【スナイパー小林 プロフィール】 1985年TBS系ドラマ「毎度おさわがせします」を皮切りに小学生からテレビおたくになり、You Tube全盛の時代になってもテレビをひたすら愛し続け、文章にする芸能ライター。ドラマもいいけどアナウンサーのディスりも、コーヒーも大好きな40歳。
スナイパー小林
ドラマ解説、芸能、恋愛、カルチャー、美容・健康ネタ好きのライターであり、編集者であり。執筆や編集を手がけた媒体は100冊以上。約20年以上ドラマをこよなく愛し、ついには趣味が仕事になった幸せ者のアラフォー。Twitter:@hisano_k
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