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「性の目覚め」までセキララに明かした理由――“同性婚”をした一ノ瀬文香に聞く

 2009年に週刊誌『FLASH』でレズビアンであることをカミングアウトし、2015年には女優の杉森茜さんと結婚式を挙げたタレントの一ノ瀬文香さん。このたび、自身の半生をまとめた自叙伝『ビアン婚。~私が女性と、結婚式を挙げるまで~』を発表しました(2016年2月)。
一ノ瀬さん結婚式

一ノ瀬さん(左)と杉森さん

 幼少期から振り返るかたちで、一ノ瀬さんのこれまでが赤裸々に綴られている本書。男性とのキスで嫌悪感を抱いたこと、女の子との初体験で感じた混乱、そして初めて好きになった女の子とのすれ違い……。  正直、どうしてここまで書くの? と驚いてしまうような記述も。そこで今回、ゲイライターである渋谷アシルが、一ノ瀬さんにインタビューしてきました。

カミングアウトしたのは、“面倒だったから”

――本書はとても赤裸々な一冊です。週刊誌上でのカミングアウトもそうですが、どうしてそこまで自身のことをぶっちゃけてしまえるんですか? 一ノ瀬文香さん(以下、一ノ瀬):『FLASH』でカミングアウトする前から、身近な子たちにはセクシャリティのことを打ち明けていたんです。でも、仕事では隠していた。それがとにかく面倒で。  例えば、『好きな男性のタイプは?』とか聞かれても、なんにもおもしろい回答ができないわけですよ。だって、男性に魅力を感じないから(笑)。そうすると、トークで仕事をしていきたい芸能人としては致命的ですよね。  10年前くらいの芸能界だったら完璧にキャラを作って、それを押し通すっていうやり方もできたかもしれないけれど、今はリアルなことを求められる。だったら、もう本当のことを言ってしまえって。 ⇒【写真】はコチラ http://joshi-spa.jp/?attachment_id=484652 一ノ瀬文香 それと、LGBTで悩んでいる子たちに対して、カミングアウトしても意外と大丈夫なんだよってことを、身をもって示したかったんです。差別や偏見も全員が一斉にカミングアウトしたらなくなると思っているので、まずはその先陣を切るつもりで。だから、本にもありのままのことを書きました。

他人の恋愛について「認める・認めない」っておかしい

――本書の中で、「心ない声をいただくこともあった」という記述がありましたが、具体的にはどんなことを言われたんですか? 一ノ瀬:「同性愛なんて認めない」とか言っている人がいましたね。でも、その時に思ったのは、よく他人の恋愛について認める・認めないって言えるなってこと。私、そういうバッシングを受けると、落ち込むよりもムカつくんですよね(笑)。  だけど、中には本当に知識がなくて素朴な疑問をぶつけてくる人もいるんです。それは仕方ないことかもしれないですね。 一ノ瀬文香2 あと、中には「レズビアンなんてもったいない」なんて言ってくる男性もいるんです。  でも、そういう時に私は、「男性からナンパもされるし、プロポーズされたこともある。けど、それと同じくらい女の子にもモテる。もしも私がレズビアンじゃなかったら、私のことを応援してくれている女の子たちから『もったいない』って言われるんだよ!」って言い返してます(笑)。  そう断言すると誰も何も言い返せなくなるの。
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カミングアウトに、友達や両親の反応は…
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