話題No.1の美容鍋「トマト鍋」、シメはナポリタンで
賢い美女は、食べている。
鍋の美味しい季節です。皆さん、どんな鍋を楽しんでいますか?
今回は、鍋についてのお話。年間100食以上、鍋を食べて過ごしている料理研究家スギアカツキが、「本当に美味しい美容鍋」について真剣に考えました。
結論。私は、「トマト鍋」だと思います。
はじめに、トマト鍋の魅力をまとめてみました。
(1)トマトのリコピン力
トマトには、「リコピン」という栄養素が豊富に含まれています。アンチエイジングに効果的な「フィトケミカル」の一種で、中でもリコピンのパワーは超強力。加熱調理に強く、栄養学的にも、肉や野菜との食べ合わせが良いため、トマトを鍋で楽しむというのは、非常に理にかなった調理法です。
(2)和風から洋風まで万能
使える食材が、実に万能です。マッシュルームやセロリを入れて洋風に、ネギや水菜で和風に、エビやパクチーでエスニック風にも自由自在。
(3)味わいの新鮮さ
寄せ鍋、鶏鍋に飽きた方にこそオススメ。トマトがこんなに合うなんて!と目からウロコの美味しさです。
そしてこのトマト鍋、昨年行われた調査で「試したい鍋1位」(ホットペッパー調べ)、「新たに挑戦したい鍋1位」(ミツカン調べ)に選ばれています。
そうなのか!是非とも早くお試しいただきたい!ということで、「手頃に」「美味しく」「美しく」をポイントに、絶品トマト鍋の作り方をご紹介します。
まず、トマト鍋の美味しさを左右するのが「スープ」。調合するにはそれなりの経験が必要ですから、ここは潔く専門家に頼りましょう。各社から鍋の素が発売されていますが「餅は餅屋」、断然オススメなのがコチラ。
●カゴメ「甘熟トマト鍋スープ」(750g、ストレートタイプ、税込315円)。
http://www.kagome.co.jp/tomatonabe/top/
南欧産のトマト6個分に、野菜ブイヨンや3種類のチーズ(ゴーダ、チェダー、パルメザン)を加えたという濃厚スープです。甘みとコクがたっぷりで、子どもから大人まで楽しめます。野菜の旨みがとけこんでいるので、最後のシメまで満足感たっぷりです。
さあ次は、食材選びです。
基本的には好きなモノを入れていただいて構いませんが、コツは2つ。
「色の濃い野菜を入れること」「切り方にバリエーションを出すこと」です。
トマトはもちろん、ほうれん草やパプリカは、スープのコクとベストマッチ。美肌づくりにも最適です。また、薄切り、小口切り、ザク切りを組み合わせることで、食感からくる美味しさが数段にアップします。
また、お肉でオススメなのが「豚バラ肉」。「美肌のビタミン」と呼ばれるビタミンB群が豊富で、良質なアブラは、風邪予防にも役立ちます。
調理はカンタン。温めた鍋の素の中に、食べたい食材を好きなタイミングで入れるだけ。これだけでも充分美味しいですが、更に美味しくなる裏ワザをご紹介します。
●トマト鍋が激ウマになる裏ワザ1 「焼きトマト」
トマトもしくはミニトマトを切って、トースターへ。焼きトマトにして加えると、更にコクが増します。少し焦げ目が付くくらいが良いでしょう。
●トマト鍋が激ウマになる裏ワザ2 「ショウガ」
濃厚な味に飽きてきた、トマトは冷えるから……という方にオススメなのが、「ショウガ」。まろやかさに爽やかさが加わり、香り高い大人味に。身体ポカポカ、ダイエット鍋としても最高です。
●シメのパスタが、プロ級ナポリタンに!
最後の楽しみはお忘れなく。残ったスープにパスタを加えて煮込めば、美味しいダシを全部吸った「ナポリタン」の出来上がり!一緒にチーズや黒胡椒をどうぞ。
さあ、今年こそ「トマト鍋」を自作してみてはいかがでしょうか?
<TEXT, PHOTO/料理研究家・スギ アカツキ>
【スギ アカツキ】
東大卒の料理研究家。在学中に基礎医学や生命科学を学ぶ。さらにオーガニックや久司マクロビオティックを学び、独自で長寿美容食の研究をはじめる。料理のモットーは「長く美しくを、簡単に」。忙しい現代女性に合わせた健康メニューが得意。ヨガ教室や人気ブログ(http://saqai.com/)も手がけている。

試したい鍋No.1で美容にも最強
スープは市販のものでラクをする

美容度を上げるには「食材使い」がカギ




スギアカツキ
食文化研究家、長寿美容食研究家。東京大学農学部卒業後、同大学院医学系研究科に進学。基礎医学、栄養学、発酵学、微生物学などを学ぶ。現在、世界中の食文化を研究しながら、各メディアで活躍している。女子SPA!連載から生まれた海外向け電子書籍『Healthy Japanese Home Cooking』(英語版)好評発売中。著書『やせるパスタ31皿』(日本実業出版社)が発売中。Instagram:@sugiakatsuki/Twitter:@sugiakatsuki12