安倍首相に糸井重里…相次ぐ“コロナ炎上”。イライラの地雷はどこにあるのか
スガシカオ「批判や怒りや疑いじゃなくてさ」。同じパターンで炎上
為末大氏の「出勤しちゃうんだ」に、「せざるを得ない人々」が反応
本田圭佑選手の「優先順位」を、逆の意味に取った人たち
為末大氏が炎上した翌9日、サッカー元日本代表選手の本田圭佑選手のTwitterにも火の粉が降りかかりました。 本田選手は「政府も全員を救うことは出来ない。優先順位の高いもんを政府が助けて、低いもんを国民同士で助けられるかどうか」とツイート。 すると、「上級国民は政府が救うけど、庶民は死ねと?」「優先順位を政府がつけるって優生思想そのものですね」などと批判が殺到。世間の人は、「優先順位が高い人=強者」と、ほとんど反射的に思ったわけです。 ところが12時間後、本田選手は再びツイッターで「当然、優先順位の最上位にくるべきは生活することがままならない人(経済弱者)なわけです」とツイート。つまり、本田選手は逆に、「優先順位が高い人=弱者」のつもりだったと(最初からそのつもりだったか、批判を受けてそう書いたのかは定かではないですが)。 そして、続く文章で、本田選手は糸井重里氏と同じ、「責めるな」系の地雷を踏んでしまいます。 「ただ現実はそこまで政府の対応が行き届くとは思えない。じゃ誰が助けるのか?ずーっと政府に文句を言う?違うでしょう。僕らが1人1人、政府が救えない人を支えられるかでしょう」と本田選手。 これに対して、ツイッター上では「人間に優先順位なんてない」「政府が弱者に対してマスク2枚しかくれないから意見しているんですよ、私達の税金なのになぜ政府に文句を言ってはいけないのですか?」と堂々巡り。 「優先順位」や「政府に文句を言う?違うでしょう」といった言葉は、もとからそういうことを言いがちな人々がいるだけに、“本田選手もそっちのグループだったのか”と失望する人もいたかもしれません。
漫画家・浦沢直樹氏 マスクの安倍首相の似顔絵が賛否両論
最初に挙げた安倍首相の犬動画とは、たぶん別の層から叩かれたのが、浦沢直樹氏です(安倍首相のアンチも擁護派も、結局は炎上の火種なんですね…)。 4月2日、『YAWARA!』や『20世紀少年』などで知られる漫画家・浦沢直樹氏が、Twitterに「アベノマスク」と題した、安倍首相らしきイラストを投稿してネットを騒然とさせました。 事の経緯は、イラストレーターの江口寿史氏が、「カッコわるい映像」とのコメント共に、安倍首相が布マスク2枚を配布するという記者会見の動画を投稿。これに対して浦沢直樹が「笑」と反応して、小さなマスクを付けて憔悴しきった表情を浮かべている安倍首相の似顔絵をアップしたのです。#アベノマスク pic.twitter.com/IZgfGOTE32
— 浦沢直樹_Naoki Urasawa公式情報 (@urasawa_naoki) April 2, 2020
すると「心の底からがっかりしました。軽蔑します」「お疲れの総理に対してこれは…。今は茶化している場合ではないです」「切実にマスクを求めている方もいます。無粋です」といった批判コメントがあふれかえり、『20世紀少年』の漫画をビリビリに破いた写真と共に「さよなら浦沢さん」とコメントをつけたツイートまで…。 対して「漫画家が政治を風刺するのは悪いことじゃない」「今までの浦沢作品を読んでいない人たちがギャーギャー言っているだけ」と反論も多数寄せられました。そもそも浦沢直樹氏より先に、「マスク2枚配布」という安倍首相の会見自体が、炎上を通り越して大爆発していたんですけどね。 ================== 新型コロナをめぐる数々のSNSの炎上。みんな不安な気持ちで過ごしている今、目に止まった違和感のある発言に対して、攻撃的になってしまいがちです。本当の“敵”はウイルスですが、人間同士の対立もあぶり出されているかのようです。 <文/満知缶子、女子SPA!編集部> ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】カッコわるい映像。
— 江口寿史 (@Eguchinn) April 2, 2020
※音声オンでご覧ください pic.twitter.com/WTkjFloD8I
満知缶子
ミーハーなライター。主に芸能ネタ、ときどき恋愛エピソードも。
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