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コロナで保育園が休園、働くママのジレンマ「子供にイラつくと自己嫌悪に…」

「夫婦の片方が医療従事者」でも預けられない

 都内の保育園に2歳の息子を預けるアキさん(仮名・作業療法士)は、医療従事者のため以前と変わらず通常勤務をしており、今はフリーランスである夫が仕事を減らして子どもの世話をしています。 「私が利用している保育園は片親が医療従事者でも預けさせてもらえません。祖父母は遠方で預けられず、いつもお願いしていたファミリーサポート(自治体主体の子育て支援事業)の人にも感染防止のため断られました。民間のベビーシッターもお休みのところが多いですし、そもそも金銭的にものすごく高いので、我が家には現実的ではありません」  都内の保育園では、親が休業要請対象外の職業の場合、特例的に保育を行うとしているところも多いですが、アキさん夫婦のように、もう片方が自宅で子どもを見られる場合は預けられないケースもあるようです。  そのため、フリーランスとしての仕事を抱える夫に子育てを任せきりにするわけにはいかず、ときどき有給休暇をとっているそう。 「子どもをもつ人が多い職場なので、比較的理解はしてもらいやすいですが、現在は休院の予定もなく、私が休むかわりに働いてくれている同僚もいるので、スムーズに休みが取れるわけではありません。正直、仕事の調整や休みの取得などやりくりが膨大で辛いです……」

GW開けに保育園が開くかは、まだわからない

看護師 また、勤務先の病院の経営状況にも不安を感じるとか。 「外来患者は減っていますし、収益は減っているはずです。入院患者のケアはあるので収益がゼロになることはないですが、民間の施設なのでいつか給与が払ってもらえなくなるのではと怖いです」  さらに「保育園の休園はゴールデンウィーク明け以降も実施されるのでは」と予想します。 「まず命が第一だとは思うものの、自分の有給休暇も限りがあるし、いつまで休みが取れるのか、夫の仕事もいつまで在宅勤務だけで継続できるのかわかりません。新型コロナウイルスの感染の前に、別の事で命に関わる状況にならないか不安です」  緊急事態宣言は5月6日までとされていますが、政府は延長の可能性もあると発表しています。そうなれば、保育園の休園・自粛要請期間も必然的にのびるでしょう。国によるさまざまな補償の検討も進められつつありますが、この戦いが長期化することを想定した備えが各家庭にも必要なのかもしれません。 <取材・文/鴨居理子>
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