共働きが多い現代女性は、男性と肩を並べて仕事をしながら、家に帰れば母親として子どもに関わらなければなりません。そのため、2つのエネルギーの切り替えを器用に求められることが多いといいます。しかし、女性性の内向きのエネルギーを上手く発揮できていない人も多いのだとか。
「昭和の家族は外で働く夫と、家を守る妻といった分業制が主流でした。この時代は男性女性それぞれの役割が明確な分だけ、エネルギーの使い方もがわかりやすかったんです。
でも現代はお互い仕事では外向きのエネルギーを発揮し、家では女性が中心になって育児や家庭の細やかな部分を守ることが多い状況があります。会社でも家でも仕事や家事、育児を必死にこなしながら、同時に内面的なエネルギーを使って喜びを味わう、なんてすごく難しいことです。『与えること』はどんなに忙しくてもできますが、『受け取ること』は気持ちにゆとりがないとできません」(秀海さん)
ちなみに冒頭話した私の例でいうと、「上手く回ってない感じ」は今の生活で外向きのエネルギーばかりを使い、物事に取り組んでいるから起きているのかもしれません。
本来外と内に向かうエネルギーは陰陽の関係です。自分が内向きのエネルギーを使えているか、逆に外向きのエネルギーばかりで日々を追われていないか、少し考えてみたいところです。今までと違う視点で意識すると、人や物事の意外な発展や信頼関係づくりが望めるかもしれません。
【取材協力】
Life Design Labo/安東秀海・安東美紀子
業界最大手のカウンセリング事務所にてカウンセラー&講師として活動後、2015年に独立。結婚生活に悩む夫婦のためのカウンセリング&コーチングを行う。機能不全を生んでいる夫婦間のコミュニケーションパターン、価値観の違い、感情的なもつれを特定し、関係性修復に導くアプローチを得意とする。東京渋谷のカウンセリングルームには危機に直面した多くの夫婦が訪れている。
<取材・文・イラスト/おおしまりえ>
おおしまりえ
水商売やプロ雀士、素人モデルなどで、のべ1万人以上の男性を接客。現在は雑食系恋愛ジャーナリストとして年間100本以上恋愛コラムを執筆中。Twitter:
@utena0518