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離婚届を出して笑顔になった40歳女性。コロナで夫の本性が…

 新型コロナウイルスが猛威を振るい、感染は免れても生活に変化が訪れた人も多い。仕事はもちろん、そして大事な家庭も――。約2か月の自粛生活により、夫婦関係にピリオドを打った家庭のリアルを追った!

テレワークの日々仕事格差が夫婦仲を裂いた

コロナ離婚が急増中

離婚届を提出しに区役所を訪れた津田さん

 まだ肌寒い5月の昼下がり、今まさに離婚届を提出しに区役所を訪れたのは、都内在住の津田真由美さん(仮名・40歳)だ。在宅勤務中のトラブルがきっかけとなり、12年の結婚生活にピリオドを打った。津田さんは「せいせいした!」と爽やかな笑顔を見せる。 「子供のいない共働き夫婦で、私はSE、夫は飲食系です。財布は別で、夜は飲みに歩くなど自由な生活を送っていました。ところが、コロナで2人とも在宅勤務となると、1LDKのマンションでケンカが絶えないように……」  同じ時間に在宅すると、自分の好きなタイミングで音楽をかけることすら難しい。互いに気を使う生活の疲労感とストレスが、同時に蓄積されていったという。 「私のやりたいタイミングで掃除機をかけると『うるせえな!』と怒鳴られることもありました。かといって夫が家事を手伝うわけでもない。本性がどんどん見えてきたんです」

危機に直面して見えた夫の本性に幻滅しました

 夫婦の間に入った亀裂は、コロナ禍によって広げられていく。共に残業手当を見込んで高額商品をカードで購入していたが、収入減により返済に窮する事態となる。 「そこで初めて、お互い貯金を全くしていなかったことが判明しました。しかも夫は、コロナで職場が休業しており、ほぼ無給状態。自動車ローンと税金の支払いまで重なりお金の工面が本当に大変だったのに夫は素知らぬ顔で、はらわたが煮えくり返りました」  以前から不安定な職に就いては借金ばかりしている夫への不信感がさらに膨らんだ。そして、在宅勤務中に決定的な事件が起きる。 「緊急事態宣言が延長されると仕事に変更箇所が多数発生し、重要な会議がリモートで行われました。その最中、泥酔した夫が『朝からゴチャゴチャうるせえ!』と部屋に入ってきてしまったんです」  半裸で怒鳴りこむ夫の姿は画面に大映しとなり、津田さんは肩身の狭い思いをしたと顔を真っ赤にする。失望を招く出来事は続く。 「暇なはずの夫が車で頻繁に外出するので問いただすと、風俗に通っていたことが発覚。コロナ禍で、しかもローン返済を手伝った私を裏切ってまでそんな密な場に行くなんて、信じられません。我慢の限界と、離婚を決意しました」  夫はその理由を「収入が減ったことの不安を癒やしたかった」と釈明したというが、新型コロナウイルスに怠惰な本性をあぶり出されてしまった。コロナは家庭をも壊す――。 ―コロナ離婚が急増中― <取材・文/植木ゆうじ>
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