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渡部建だけじゃない「多目的トイレ」のヒドい使い方をする人たち

「トイレ警察」みたいな人が出るのも問題

 多目的トイレは広さがあるため、個室代わりに中で着替えをしたり、お喋りに使う人もいます。しかしその間、本当にトイレを利用したい人たちは、待っていなければなりません。なぜなら彼らの多くは、「そのトイレ」しか使えないからです。「ここがふさがってるから、他に行けばいいや」というわけにはいかないのです。  待たされた挙げ句に、とても使えないような汚い状態になっていたら、どうでしょうか。腹立たしく、悲しくなりませんか  かといって、「トイレ警察」みたいな人が出るのも問題です。障害のある方が全員「目に見える障害」とは限りません。オストメイトや内部障害、聴覚障害などは一見して障害がわからない。トランスジェンダーの人も見てわかりません。こうした方々が多目的トイレに入って非難されるのは間違いです。一見、健常者に見えるからといって「お前が多目的トイレを使うな」とは言えないのです。  そのため私たちに必要なのは、他人の行動を責めるのではなく「自分は、公共の設備をモラルを守って利用する」という強い気持ちです。

これを機会に多目的トイレの役割を知ってほしい

 ひとつ、印象的なことがあります。オーストラリアの海辺にあった公衆トイレは、男女の区別なく、すべてのトイレが車いす対応だったことです。男性用、女性用に分かれておらず、男も女も車いすの人も、同じ列に並んで順番を待ちます。ユニバーサルな社会が進んでいるな、と感じました。  不倫問題はとても残念ですが、多目的トイレの重要性を多くの人に知ってもらう機会にしたいものです。 ※1『首都圏バリアフリーなグルメガイド』 設備・段差・トイレ情報、補助犬歓迎店などの情報を集めたレストランガイド。 ※2 合同会社ブラインドライターズ:視覚障害者をはじめ、スタッフ全員が何らかの事情で就業しづらい人たちで構成され、音源をテキスト化する「文字起こし」・記事執筆・バリアフリー監修などを行っている <文/和久井香菜子 写真提供/和久井香菜子、中嶋涼子>
和久井香菜子
ライター・編集、少女マンガ研究家。『少女マンガで読み解く 乙女心のツボ』(カンゼン)が好評発売中。英語テキストやテニス雑誌、ビジネス本まで幅広いジャンルで書き散らす。視覚障害者によるテープ起こし事業「合同会社ブラインドライターズ」代表
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