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奇跡の81歳マダム「外出禁止も楽しめたわ」3つの習慣が若さの秘訣

 日本では5月25日に緊急事態宣言が解除され、街には少しずつ人が戻っていますね。  フランスでは3月17日からロックダウン(都市封鎖)が実施されましたが、5月11日からは、段階的に緩和・解除されています。少しずつ日常を取り戻しつつある、6月末現在のパリの様子を、在仏54年目の弓・シャローさんに伺いました。
弓シャロー テラスディナー

やっと100㎞以上の移動の許可が出て、友人とシャロー家のテラスでディナー(右端が弓さん)。撮影のため近寄っていますが、食事中は1メートル以上の距離をとって……

さすがのフランス人も、マスクをする人が増えた

 弓さんは、3年前、著書『パリが教えてくれたボン・シックな毎日』を上梓。その波乱万丈な人生とアイデア満載の楽しい暮らしぶりが話題になった人です。元デザイナーとしてのセンスと、若々しいルックスも、「奇跡の79歳!」と注目されました。  81歳になった今もますます元気にパワフルで、今年3月には『100歳までパリジェンヌ!』も刊行されました。ところが、その頃から、世界は新型コロナウイルスの猛威にさらされたのです。 100歳までパリジェンヌ 日本より厳しかったフランスのステイホームを、どう乗り切ったのか? パリ郊外に住む弓さんに、現在の様子を聞いてみました。 「それぞれに工夫をしながら、カフェやレストランは営業を再開しています。また、フランス人の食生活には欠かせないマルシェ(市場)も再開しました。  マスクをしている人は、私が見たところでは、3分の2ぐらいでしょうか。3分の1ぐらいの人は着けていないようです。それでも、マスクをするのは、これまで医療従事者やなにか重篤な病や伝染病にかかっている人で、街中でマスク姿の人を見かけることは皆無だった国ですから、人々の意識が変化したことを感じます。  消毒用の携帯ジェルを持ち歩いている人もいます。私はまだ利用していませんが、公共交通機関はマスクをしていないと罰金をとられたり、ラッシュの時間帯の利用は、今のところ、証明書を携帯した通勤客や一部の例外を除いて、制限を受けていたりするようです。私たち夫婦はともにオーバー80歳なので、まだ積極的には街に出かけていません。でも、夫のクロードは大好きな森歩きの日課を取り戻しましたし、私もクロードの車で美容院や病院に連れて行ってもらっています」(弓さん、以下同)。
マルシェ

人影がまばらなマルシェ

 いつもは歩くのも大変なほど混雑するマルシェですが、まだ人影はまばら。お店に並んだ野菜や果物の前にはビニール製のガードが張られています。店員さんはマスクや、人によってはビニール手袋もしています。

つらい時の支えるになるのは、やっぱり「友だち」

 そんな弓さんに、今回のステイホーム期間を通して、長い人生、これはやっておいてよかった!と改めて思ったことは何かを尋ねてみました。  すると、即座に三つの答えが返ってきました。 「まず、なんといってもたくさんの年下の友人たちがいること。  友人たちは今回、家で過ごす時間の支えでした。下は30代から上は70代までの年下の友人に恵まれていますが、みんな私のような年上のバアさんと付き合ってくれるだけあって(笑)、好奇心旺盛で行動力がある人ばかり。『弓さん、面白いユーチューブ見つけたから、見てみて!』と、みんなが小さな子どもや動物たちのかわいい姿を撮った動画を次々に送ってくださって、癒されました。  全国有料老人ホームが募集している、『シルバー川柳』なるものの存在を教えてくれた人もいます。老いてきたものだけが知る、悲哀や寂寥を、ユーモラスに川柳によんだもの。どれもウイットに飛んだ楽しい作品ばかりで、何度見ても、お腹を抱えて笑ってしまいました。自分では知り得なかったことばかりです。  メールやライン、電話……。元気があって、たのもしい、情報通の年下の友人たちの存在は、ションボリしていてもおかしくない年齢の私たち夫婦を元気づけてくれました。じつは毎年、3月、4月は日本に帰国することを楽しみにしているのですが、今年は、もちろん断念。けれども、ありがたいことに日本のあちこちから、たくさんの桜の写真が届き、iPadでのお花見を堪能しました!」
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「お料理好き」は、一生の財産です
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