――外出先で頭に汗をたくさんかいてしまったときにできる、対処法はありますか?
鎌倉:汗による汚れは、水で洗浄しないとなかなかとれません。とはいえ外出先では難しいため、もし汗をかいてしまったら、応急処置として「ドライシャンプー」を使用すると頭皮のニオイやベタツキなどの不快感を抑えることができるので良いと思います。
発汗を抑えるには、首筋を冷やして頭部への血行をクールダウンさせるのが効果的です。また、外出前に頭皮用の制汗剤を使っておくこともお勧めです。
――実はドライシャンプーを使ったことがなく、効果があまりピンときません。どれくらい有効なのでしょうか?
鎌倉:外出先の応急処置として使用するのはよいと思います。洗い流さないドライシャンプーは、洗浄成分が肌表面にのこるため肌への負担が高い傾向にもあるようです。肌にあわないと思ったら使用を中止してください。各社いろいろなタイプのドライシャンプーを発売されているため、ご自分にあったものをいろいろ試してみるのも良いと思います。
先ほど少し触れましたが、頭皮の汗汚れは水で洗浄しないとなかなかとれないため、洗い流すシャンプーを使うことがベストです。
――なるほど、これで汗に対する対処法はバッチリです。そして家ではなるべく汗をかかないように、冷房をガンガンにします!
鎌倉:いや、実はそれも髪へのダメージの原因になる可能性があります。例えば、そのような夏の生活習慣による影響は、
①冷房によるパサつき
②自然乾燥による頭皮の痒み、ニオイ、ダメージ
が考えられます。
まず①の冷房のパサつきについて。日本の夏はエアコンが欠かせませんが、常時エアコンの風にあたることで髪の水分が奪われ、パサつきやすくなってしまいます。先ほどご説明した「紫外線によるキューティクルのバリア機能低下」とのダブルパンチで、他の季節よりも髪が傷みやすくなります。
そして②の自然乾燥による頭皮の痒み、ニオイ、ダメージについて。お風呂あがりは、暑いからといってドライヤーで髪を乾かすのをさぼりがちにもなりますよね。しかし、髪は濡れたままだとカビ菌などの雑菌が発生し、炎症や湿疹を起こしやすくなります。
また、雑菌が発生することで「生乾き臭」も発生してしまいます。さらに、濡れた髪のキューティクルは、ダメージを受けやすい状態です。例えば、髪が濡れたまま寝てしまうことで、頭皮は痒く・ニオイ、髪の毛はキューティクルがはがれてパサついた状態になってしまいます。