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『半沢直樹』悪役たちの顔芸とセリフに爆笑。濃すぎた1話を振り返る

「倍返し」ならぬ「恩返し」シーンにニヤニヤ

 さらに、役者陣が各キャラを強烈に味付けして個性を際立たせており、どこからがアドリブなのかもはやわかりません。  第1話では、窮地を救ってくれた中野渡頭取(北大路欣也)に大和田が感謝の意を伝えるシーンがあるのですが、そこで大和田は「施(ほどこ)されたら施し返す。恩返しです!!」と言い放ちます。「やられたらやり返す、倍返し」ならぬ、恩返し。制作陣が手応えを感じ、ノリノリで今期の『半沢直樹』に挑んでいる様子がセリフからもひしと伝わってきます。  その他にも、半沢憎さに歯ぎしりをする伊佐山(市川)は「ぐぬぬぬ…」「ぐはぁ」「世界の果てまで追い落としてやる!」といった、漫画のようなセリフを連発。視聴者に「そんなことを言うサラリーマンはいない」なんて思う隙も与えず、キレキレの演技と作りこまれた世界観によって、ドラマの中では違和感なく成立しています。

“スカッと勧善懲悪”の世界は時代劇さながら

『半沢直樹』には、時代劇のように安心して観られる面白さがあります。敵と味方しか登場せず、悪い奴はどこまでも悪い。そんな“悪いやつら”が半沢によって倍返しされてしまうという勧善懲悪の世界のため、「ま、最後には倍返しされるけどね」と安心しながら、ハラハラ・ドキドキ・スカッが楽しめる、日曜夜にぴったりのエンターテインメントなのではないでしょうか。  ということで、とりあえず話題になっているから観ようかな、と軽い気持ちで見ても十分に楽しめる最高のドラマです。2話の予告には「半沢VS銀行、全面戦争の幕開け」とあり、これから本格的な“倍返し”が始まりそうな予感。今夜9時の放送を楽しみに待ちたいと思います。 <文/瀧戸詠未>
瀧戸詠未
大手教育系会社、出版社勤務を経てフリーランスライターに。教育系・エンタメ系の記事を中心に取材記事を執筆。X:@YlujuzJvzsLUwkB
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