Entertainment

木村カエラの著書に夫・瑛太が涙。“母になると自分を失う”悩みも赤裸々に

母である瞬間も、母でない瞬間も「私」を楽しみたい

 母親になると、我が子という宝を得た代わりに自分がなくなっていくと感じることも……。そんな苦しみを、木村さんもずっと抱えてきたよう。  幼いころから歌手を夢見ていた木村さんは、これまで命を懸けて歌い続けてきたからこそ、2人目を出産した後、命を懸けて大切にしたいものが「歌」と「2人の我が子」の3つになってしまったことで気持ちの整理が難しくなり、歌う仕事を辞めようかと考えたことが……。
女の人は特に母親になった瞬間、自分のことだけを考える時間を失う。それは、自分より大切なものができたからだ。子どもが生まれた瞬間、自分を置いといて、子どものために生きるようになる。それと同時に、自分と向き合う時間がなくなり、ある時、自分がいったい何者なのか、何が好きだったのか、今何が楽しいのか何をしたいのか、分からなくなる。しあわせを手に入れたはずなのに。”(同書より)

本を書きながら、「答え」にたどり着いた

 子どもといることに生きがいを見出し、デビュー10周年を超えたあたりから「私、このままでいいのかな」という感情に支配され、自分の中が空っぽに。だからこそ、このままではダメだと思い、新しいことにチャレンジ。アコースティックに挑戦したり、絵本を描いたりしながら15周年イヤーを迎え、本書の執筆に取り組んでいく中で、自分らしい「人生の答え」にたどり着きました。 木村カエラ『NIKKI』 “まるで初心に戻ったようでした。何より、自分の存在意義をみんなから教えてもらえた気がします。” “当たり前のこと。簡単なこと。わたしはわたし。自由でいい。縛られなくていい。迷わなくていい。わたしはわたし。それでいい。”(同書より)  木村さんと似たようなモヤモヤは、私たちの心のどこかにもあります。母や妻など、「私」以外の役割が増えていく中で、私たちは些細な不快感や違和感をぐっと飲みこみ、自分の欲求や自由を我慢してきたはず。そんな抑圧し続けてきた苦しみに、そっと寄り添ってくれる優しさがここにはあります。  熱いのに繊細でかっこいいのに、女性らしい愛くるしさも持つ、木村さん。ひとりの母、妻、女性としてどんなことを考えつつ、今後も活躍の場を広げていくのか楽しみです。 <文/古川諭香>
古川諭香
愛玩動物飼養管理士・キャットケアスペシャリスト。3匹の愛猫と生活中の猫バカライター。共著『バズにゃん』、Twitter:@yunc24291
1
2
3
Cxense Recommend widget
あなたにおすすめ