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チョコプラ松尾、さんまの発言に「下品です」。“いさめる力”が絶賛される理由

大御所と、若手芸人の感覚の違いも

 誰も傷つけない笑いのお笑いコンビ・ぺこぱが人気になり、新しい価値観のお笑い第7世代がもてはやされる昨今、中堅以降の世代は危機感を抱いていることでしょう。  しかし、さんまさんや松本人志さん、梅沢富美男さんなどの芸能界の大御所が、番組での発言で炎上している姿が今でも見受けられます。彼らは頭では理解していたとしても、感覚が追い付いていないような印象を受けます。
『日めくり 毎日ぺこぱ』(大和書房)

『日めくり 毎日ぺこぱ』(大和書房)

 目先の笑いを取るために不意に出てしまう彼らのグレーな発言をどうたしなめるかが、その周りにいるタレントさんやスタッフたちの現在の課題でしょうね。

叱る役割のタレントが重宝される?

 出演するタレントのみならず、スタッフ側も試行錯誤しているのも事実です。線引きがあいまいなこともあり、盛り上がりを取ってギリギリを狙っている部分もあるでしょう。  その時に重宝されるのが、いさめる立場の出演者です。問題すれすれの発言があっても、少し注意するようなくだりがあれば、配慮しているアピールにもなり、価値観のギャップや発言者の至らなさを笑いにも代えることができます。  5月に岡村隆史さんがラジオ番組で「コロナが収束したら美人が風俗に来る」と発言したのも大炎上しましたが、それをおさめたのが、翌週に放映された相方・矢部浩之さんの公開説教でした。
『ナインティナインのオールナイトニッ本 vol.6 』(ヨシモトブックス)

『ナインティナインのオールナイトニッ本 vol.6 』(ヨシモトブックス)

 以降、岡村さんの単独出演だったものが、矢部さんも出演するようになり、それはまるで何か再び問題が起こった時のブレーキを設置しているようです。  大御所やベテランは、長年それでやってきた自負もあり、簡単には性格や思考を変えることはできません。逆に変わってしまうと良さが失われることだってあります。だからこそ大御所の発言をスルーせずに注意できる腕のある人材が今のテレビに一番必要なのかもしれません。  カズレーザーさんや古市憲寿さんなど、大御所にも物おじせず軽快に反論できる人が重宝されているのはそういったことなのでしょう。
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企業の炎上も、いさめる人がいれば
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