夫に好きな人ができました。でも「肉体関係はいらない」って言うんです…|性活相談
(3) 関係欲(思考的快感)
挿入は他者の身体の内部に侵入する行為(身体境界線の侵犯)であるので、侵略、支配、汚す、同化といった意味を見出しやすい。この傾向は、避妊をしない挿入行為の方が、行為後にも相手の体に関与し続けられる可能性が高いので強くなる。肉体的快感以上に、行為に見出す意味合いから得られる思考的快感が強いところが特徴。
また、それらの関係性を通し、自己肯定感やアイデンティティーを確立していく欲求(承認欲求)もある。例えば、性の対象になることで自身の女性性を強く感じるケースなどである。この時、女性という物体として求められていることと、内面的な部分も含む個人として求められていることは意味が違うが、混同してしまいがちである。
感情より経済的視点を優先させた結婚におけるセックスは、肉体を物体と捉え、差し出す、獲得といった交換的意味になりやすい。妻の肉体を自分の所有物と考えている夫、それを当然のことと思っている妻は、一見うまくいっている夫妻に見えるが、感情を持つ人間を物化しているので、セックスの満足度に差が開きやすい。しかし、愛という抽象的な言葉を使って、そこに気づかないように目くらましされている。
また、射精場所へのこだわりによって見出される意味は変わり、AVでよく見られる顔射は、性的に汚れたことを象徴している。職業をイメージさせる衣装への射精は、記号的で概念的要素が強い。いずれにしても、射精する側の一方的な思い込みであることが多い。
(4)接触欲(原始的快感)
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