そこで前川さんは、同年代(30代後半)で自立している女性を探す、という方針に転換を図ったそうです。
「2年前にマッチングサイトに登録すると、『初めまして』と積極的にアプローチしてくる3歳年下の女性がいて、興味を持ちました。
登録の写真によると、とても可愛らしく、しかも健康食品会社の社長という肩書にも期待を抱きましたね。実際に会ってみると、はきはきした口調で物事をはっきり言うため、自立するバリキャリという印象を持ったのです」

ところが、最初のデートで価値観が異なるとわかって、こちらもダメになってしまいます。
「彼女はバツイチのせいか、結婚に対して理想をもたなくなり、パートナーとして長く付き合える男性を求めていました。子供に関しても、産んでも産まなくてもよいという考え方。しかも生理が重いという理由でピルを飲み始めたら、とても調子がいいので、当分ピルを飲み続けたいとのこと。僕は結婚したらすぐに子供が欲しいので、マッチングは不成功でした」
その後の婚活でも、同年代から下の世代の女性とデートを重ねていますが、うまくいかないそうです。
「医者の妻というスタンスに憧れている依存性の高い女性が多い。それがわかったとたんに面倒くさくなってしまうんです。自立していない女性といると、退屈だし、疲れます」
婚活がうまくいかない焦りがあるせいか、最近では複数の既婚女性と遊びの関係を繰り返しているとか。出会いは、アルバイト(非常勤の医師)で行っている病院に勤める女性や、アプリで知り合った浮気したい人妻たちだそうです。
「既婚女性と付き合うのは、せつなかったでしょう?」と聞いてみると、「全然。割り切った関係でしたから」と、乾いた口調で返ってきました。
前川さんはますます、結婚から遠ざかっているように見えました。
依存されるのは嫌、自立した女性が好きだけど、子供はすぐ産んでほしいーーそんな自分の都合だけで女性を探していては、いくらハイスペでも結婚は難しいのかもしれません。
<取材・文/夏目かをる>