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『MIU404』が終わった今、もう一度観たい『アンナチュラル』

 映画系を軸に活動するライターの望月ふみです。ついに『MIU404』(TBS系)が最終回を迎えました。脚本・野木亜紀子、プロデュース・新井順子、塚原あゆ子の女性トリオが、警察バディもののジャンルを借りて放ってみせた社会ドラマ、人間ドラマへの感動、衝撃が大きければ大きいほどに、同トリオの手による『アンナチュラル』(TBS系)も再注目を集めています。
アンナチュラル ベスト2エピソードをプレイバック

(画像:『アンナチュラル』公式サイトより)

 ちょうど8月1日より、アマゾンプライムビデオにて見放題となったこともあり、再熱中する人も多いよう。石原さとみ主演により、法医学の現場を舞台に、生と死に向き合った『アンナチュラル』。もう一度観たいベスト2エピソードを振り返ります。

本当は全話紹介したいくらい!

 法医解剖医の三澄ミコト(石原)の働く不自然死究明研究所=通称UDIラボを舞台に、不審死を究明していく本作。2018年の1月時点で、現在のコロナ禍を予見するかのように、感染症を取り上げ、PCR検査といった文言をすでに登場させていた第1話『名前のない毒』。  また、女性により響く2編。あからさまに女性を下に見ている、白いものも黒くするという異名をとる検事・烏田(吹越満)と法廷バトルを繰り広げる第3話『予定外の証人』、臨床検査技師として働く同僚の東海林夕子(市川実日子)が、連続殺人事件の容疑者の嫌疑をかけられる、自立した女性同士の友情にジンと来る、第6話『友達じゃない』など、すべてのエピソードを取り上げたくなる本作の中でも選りすぐりの2編がこちらです。※ネタばれあり

第5話『死の報復』、愛する人を奪われた青年

第5話『死の報復』、愛する人を奪われた青年

写真はイメージです(以下同)

 愛する相手を殺した相手への復讐と、復讐を遂げることをよしとした中堂の闇が描かれた第5話。 「海に飛び込んで自殺した」と判断された恋人・かほの死に「自殺はあり得ない、真実を知りたい」と、青年・鈴木巧(泉澤祐希)が、自費でUDIラボに依頼します。ミコトたちは、彼女がどうして溺死したのか、中堂系(井浦新)の自宅に顕微鏡などを持ち込んで、女性の肺に残された真実を拾っていきます。  ここで見つけた事実と、事前に撮られていた遺体のCTスキャン画像から、彼女は「自殺ではなく他殺」だったと導き出されます。そしてそれを中堂は、犯人が誰かなのか薄々気づいていた鈴木に伝えるのです。復讐を遂げさせるために。クライマックスの鈴木の行動は、これまでのドラマの常識にはないものでした。

「不条理な死」にやるせない気持ちに…

「不条理な死」にやるせない気持ちに… 駆けつけたミコトや六郎の制止を聴かず、鈴木は、ナイフの矛先を犯人に振り下ろします……。明らかになった犯人の子の犯行動機が、かほの幸せそうな姿が「羨ましかったから」だけだったことも割り切れない気持ちにさせます。  刺された犯人の子は一命を取り留めました。「不条理な死」を前に、ぶつかり合うミコトと中堂。結果的に、ミコトは中堂に、夕希子の事件を解決して「永遠の問いに決着をつけましょう」と突きつけます。  ここに続く「同情なんてしない」という言葉も、ラストに向けて繋がっていきます。「同情なんてされたくない」と強い意志を持つミコト。「同情なんてしない」という言葉は、冷たいようでいて、中堂を同じ目線で見ていることにもつながるのです。
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第7話『殺人遊戯』いじめ問題に切り込む
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