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「孤独から逃げるための結婚」33歳女性がつらい婚活の末に、アプリ婚するまで

両親には、アプリで出会ったと伝えてない

 麻里奈さんは彼と交際して半年経った頃、ふいにプロポーズされた。それは、彼女の部屋の更新が迫っていて物件を探していた頃「一緒に住む?」というノリだった。てっきり同棲の話だと思ったら「もう結婚しよう」という流れだった。そうして結婚に至った二人。結婚生活はどのような調子なのだろうか。 男女 カフェ「全部が全部じゃないけど、楽しいし幸せです。主に家事の分配で喧嘩もするけど、全体的に楽しい。でも、正直今まで一人暮らしでそんなに凝った料理をしてこなかったので、自分だけじゃなく人に食べさせられる料理を作るのには最初はちょっと慣れませんでした。それと、彼は物知りでニュースなんかで私が知らない単語や内容が流れると説明してくれるんです」  麻里奈さんはマッチングアプリで出会った彼と結婚したが、どちらの両親にも出会いがマッチングアプリであることは伝えておらず「職場の人の紹介で」と濁している。昨今、マッチングアプリで出会って結婚する人も珍しくないが、やはり親世代には話しづらい空気感があるようだ。

孤独から逃れるための結婚

 つらい思いをしながら結婚へたどり着いた麻里奈さん。その原動力を知りたくなった。 「結婚したいという思いより、結婚しない限りはこの苦しい孤独な思いから逃れられない、誰か相手を探さなきゃという思いをしながら仕事を続けているのがつらくて、このつらさから逃れるためには結婚するしかないと思ったんです」  孤独から逃れるための結婚。  確かに15年一人暮らしを続けて彼氏いない歴6年目に突入した私も、孤独で眠れない夜がある。先日、ゲイバーのママに「彼氏が欲しい」と相談したところ「『欲しい』じゃなくて『作ろう』という意気でいなきゃダメよ」と言われた。  麻里奈さんのように努力してつらい思いをした上でパートナーを作っている人もいるのだ。欲しい欲しいと言っているだけでなく行動しないとどうにもならないのだと思い知った。麻里奈さんは苦しい思いをして勝ち取った結婚だからこそ、より幸せを感じられているのかもしれない。 <取材・文/姫野桂>
姫野桂
フリーライター。1987年生まれ。著書に『発達障害グレーゾーン』、『私たちは生きづらさを抱えている』、『「生きづらさ」解消ライフハック』がある。Twitter:@himeno_kei
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