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他人と自分をつい比べて、つらくなった時の処方箋/玉置妙憂×辛酸なめ子

竹のようにしなやかな、自分の軸で生きる

竹のようにしなやかな、自分の軸で生きる玉置「自分の軸で生きるというのは、人の話を聞かないとか、ワガママに生きるということではありません。ただ自分の好き勝手にやるという軸をたとえるなら“ガラスの棒”のイメージ。何かあったとき、ポキっと折れて人を傷つける破片になってしまいます。  私が持っていたい軸のイメージは竹です。風が吹いたらたわむけれど、また戻る。人が乗っかってもたわむけれど、折れずに戻る。つまり人の価値観をちゃんと受けて、たわみながらも折れずに、『自分はこう思っている』と戻れる柔軟性を持っている。そうした強い軸を育てたいですね」

肥料をあげるのも、枯らすのも自分

辛酸「結局は自分の責任で生きることに繋がるのでしょうか」
肥料をあげるのも、枯らすのも自分

『心のザワザワがなくなる 比べない習慣』(日本実業出版社)

玉置「そうです。竹を丈夫に育てていくために水をあげるのも、肥料をやるのも自分。逆に枯らすのも結局は自分。『だれだれのせいで』とか、『社会がこうだから』と外のせいにしてカリカリしていると、自分の軸に目がいかずに水もやり忘れて、どんどん軸が痩せていってしまう。  外で何が起こっても、結局は自分。今年はこれまで普通だと思っていたことが、根こそぎ崩れました。でも今まで定番だったことが、普通でもベストでもないんだと、新たに問われている機会だとも言える。それぞれが自分自身のベストを探す機会をもらっているのだと思います」 【玉置妙憂(たまおき・みょうゆう)】 看護師。僧侶。二児の母。看護師として勤めるかたわら、非営利一般社団法人「大慈学苑」を設立し、院外でのスピリチュアルケアに力を注いでいる。『死にゆく人の心に寄りそう』(光文社新書)、『心のザワザワがなくなる 比べない習慣』(日本実業出版社)など著書多数。 【辛酸なめ子(しんさん・なめこ)】 東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著者は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。 <文・写真/望月ふみ>
望月ふみ
70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi
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