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『姉ちゃんの恋人』有村架純と林遣都だからこそのラブストーリーに

『姉ちゃんの恋人』(フジテレビ系列/毎週火曜9時~)が22日に最終話を迎える。
『姉ちゃんの恋人』

画像:関西テレビ『姉ちゃんの恋人』公式サイトより

 本作における「重要なテーマ」は、真人(林遣都)が過去に起こした事件のことを桃子(有村架純)に告白する第5話と、それでもふたりが交際することを決める第6話で伝えきってしまったような感はある。だからそこからは後日譚(ごじつたん)的な印象にはなっていたが、過去のトラウマを乗り越えた先に“幸せ”を噛み締めていくふたりの行く末を、ひとまずは温かく見守りたいところだ。

「あなた」といるから幸せなのだ

 本作の重要なテーマとは、「他でもない“あなた”といるから幸せなのだ」というものだった。第5話における、市原日南子(小池栄子)と岸本沙織(紺野まひる)がバーで交わす会話を思い出そう。 沙織「私はいま、幸せだと思ってるよ。でも、私が幸せなのは結婚して子どもがいるからじゃない。そうなんだけど、違う」 日南子「ん? ちゃんとわかりたい、どういう意味?」 沙織「つまり、私が幸せなのは、夫がいるからじゃない。好きになった人に好きになってもらって、一緒に暮らしてるから幸せなの。……」  少しややこしいセリフであるが、要するに「夫」や「妻」、「家族」といった枠に幸せを感じているのではなく、それよりももっと根底にある、「あなたと私が一緒にいる」から幸せなのだ、と沙織は強く述べるのである。だからその幸せは、夫や子どもがいるからといって当たり前に存在するものではない。何度も言うが、「他でもないあなたといるから幸せ」なのだ。

桃子は「真人だから」好きになった

 第5話のラストでは真人が「君みたいな素敵な人と付き合ったりできるような人間じゃないんだ」と桃子に伝えたうえで、過去に犯した罪を告白。その言葉をしっかり受け取りながらも、まだ話せていない部分があるのではないかと思った桃子は「本当のことを聞かせてほしい」と第6話のラストで詰め寄った。  そこで語られる、事の真実。恋人に嘘をつかれてどうしたらいいかわからなくなった、それでもとにかく恋人を守りたかった、と。そうした真人の言葉を聞いた桃子は「もっと…好きになっちゃいました。ごめんなさい。なっちゃいました」と、一度は撤回した真人への愛を再び告白するに至る。  あなただから好きになったし、あなたとだったら一緒に生きていける。そんな本作のテーマが、重層的に語られるハイライトである。  その後も例えば真人の母・貴子(和久井映見)などから口々に発せられる「幸せ」という言葉は、だからこそ特別な意味を持つことになるだろう。幸せは決して当たり前じゃないから。
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有村架純と林遣都だからこそ成立する芝居
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