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中卒・元ヤンから保護司になった女性の壮絶人生「虐待や薬物依存をなくしたい」

22歳で母になって、薬物をやめ続けている

「本格的に薬物をやめようと思ったきっかけは、22歳で子どもができたことです。そこから薬物依存症の自助グループに通うようになり、今は薬物をやめ続けています。正直、今も薬物を使いたくなることはあります。  最近は虐待防止関連のオウンドメディアでの執筆や『とどけるプロジェクト』という新型コロナウイルス関連の情報不足等で困っている当事者へ向けたアウトリーチと、出版が決まった本の執筆をしているのですが、筆がのってきたのに眠くなって瞼が閉じ始めたとき『今、薬物を使えば〆切までに書き上げられる』と思っちゃうんです」

発達障害や非行少年etc.が集まれるcafeのオーナーに

 彼女の薬物との闘いは今でも続いている。薬物を辞められている理由は自助グループへの参加が大きいのかと思いきや、「今、私のことを必要としている人がいる」ことに気づいたからだそうだ。
ごちゃまぜCafeメム

ごちゃまぜCafeメム

 風間さんがオーナーを務める江戸川区にある「ごちゃまぜCafeメム」(現在は緊急事態宣言中のため休業中)は発達障害や精神疾患や基礎疾患のある人、非行少年や引きこもりを含め、いろんな人が集まって楽しめる場となっている。最近はキッズスペースも作り、子どもが遊んでいる間にママさんたちが食事やお茶を楽しんでリフレッシュできるようになっている。また、子ども食堂も担っており、子どもは飲食が無料だ。 「メムに来てくれているお客さんは私の過去や元薬物依存症であること、傷害事件等を起こしていたことを知っている上で来てくれています。正直、そんな過去がある人がいるお店って怖いじゃないですか。いつまた私が薬物を使ったり暴力を奮ったりするかわからない。でもそれをわかった上でみんな足を運んでくれるし『一緒にお仕事をしましょう』と声をかけてくれる人もいる。  今日の取材だってそうです。自分にはこんな過去があってひどいこともしてしまったけど、ちゃんと大切にしてもらう価値があるのかなと思えるようになったのが、本当にここ1年ほどの間です」

虐待されたサバイバーの経験が生きている

 昨年は新型コロナウイルスに振り回された年だったが、風間さんにとってはそれほど困難ではなかったという。メムではまだ、コロナが中国で流行している段階でアルコール消毒液やマスクなどを用意して無料配布を始めた。
ごちゃまぜCafeメム

ごちゃまぜCafeメムにはこんなスペースも

「直感的に絶対日本にも来て消毒液やマスクの買い占めがあるとわかったんです。私、いつも最悪の事態を想定して動いているんです。例えば今、突然誰かが殴りかかってきたらどう対戦しようか、どこの窓から逃げようかとか50通りくらいの方法がいつも頭の中にあります。虐待されたサバイバーの経験が生きているんです。  コロナのときもまだ2月の段階で、メムに来てくれたお客さんの中で地方に実家がある人にご協力いただいて、大人用マスクと子ども用マスク、消毒液を調達しました。そしていよいよ猛威をふるい始めたときに無料で配布したり、希望者には郵送もしました。  私はサバイバーとしてずっと非日常を生きてきたので、コロナ禍も多少不便さはあっても、私の中ではそういういつもの非日常が来たという感じです。多分、麻痺している部分もあると思うのでそれはそれで良くないこともあると思うのですが、良い方向に使っていけたらと」
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中卒でも弁護士になれる
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