『俺の家の話』戸田恵梨香演じる後妻業の女「遺産目当てじゃない」が「金はもらう」
介護における本音と建前があぶり出される
「遺産目当てじゃない」が「金はもらう」さくらの本音
「私は寂しい老人を慰めて、それに見合った対価をいただくだけのものです。騙すつもりはない。遺産目当てじゃ決してない。けどもらえるものはもらいます、いけませんか?」 寿三郎の介護ヘルパーであり結婚も申し込まれているさくらが、後妻業の女だという正体が暴かれた上でそう告白する第2話。彼女もまた、<本音>と<建前>を描く本作における重要なキャラクターである。 上記の言葉にはおそらく嘘がない。「老人を慰めること」が自身の生きがいでもあるが、だからといってまったくの無償ではそんなことできない。「遺産目当てではない」が、お金をもらえることを期待してもいる。 そんなさくらに対して、「介護に対価なんていらない!」「家族だから苦もなく毎日介護ができる!」と言いきれればどれだけ気持ちいいか。ただ人間という生き物は、悲しいかなそれほどまでの聖人にはなりきれない。 裏の顔があったさくらであっても、今の観山家には「寿三郎を元気づけ、介護までしてくれる」彼女が必要であるというのが真実なのである。 第2話では「お金がない」ということが主題にもなっていたが、それでも介護は続くし、子どもの進路は考えないといけないし、家族の問題は多く立ちはだかってくる。それは「そういうもんだから」。 現実社会にも接続するようなさまざまな問題が描かれる『俺の家の話』に、<本音>と<建前>をうまく織り合わせながら笑って生きていく手法を教えてもらいたい。 <文/原航平>本日22時〜は「俺の家の話」第2話です!
— Erika Toda Staff (@erikatodastaff) January 29, 2021
さくらの過去とは…
是非ご覧下さい!#俺の家の話 #俺家 #長瀬智也 #戸田恵梨香 #西田敏行 #桐谷健太 #永山絢斗 #江口のりこ #TBS pic.twitter.com/No6WFmnJva
原航平
ライター/編集者。1995年生まれ。『リアルサウンド』『クイック・ジャパン』などで、映画やドラマ、YouTubeの記事を執筆。カルチャー記録のブログ「縞馬は青い」を運営。Twitter:@shimauma_aoi
1
2


