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夫や彼氏に“生理の話”したことある?生理前のイライラを知らない男性も

 自分の「生理」について、パートナーとじっくり話をしたことはありますか?  生理の話題になると、男性と女性の間には分厚く高い壁があり、一歩間違えばケンカの種――そんなイメージを持っている人も少なくないのではないでしょうか。だけど「話してもわかってもらえない」なんて、あきらめるのはまだ早いかもしれません。
おうち性教育はじめます

『おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方』(KADOKAWA)

「男女ともに『月経を“健康”の視点から捉え直すこと』も、正しい性教育の中の重要な1つなんですよ」と語るのは、『おうち性教育はじめます 一番やさしい!防犯・SEX・命の伝え方』『3万人の大学生が学んだ 恋愛で一番大切な“性”のはなし』(ともにKADOKAWA刊)の著者である村瀬幸浩(むらせ・ゆきひろ)先生。
村瀬幸浩先生(撮影:立川則人)

村瀬幸浩先生(撮影:立川則人)

 半世紀にわたり性や性教育に携わり、自分や相手を大切にするいのちの学問として発信し続ける村瀬先生に「男女が理解し合い助け合うための、生理の話」について詳しく聞きました(以下、コメントはすべて村瀬先生)。

結婚して初めて、女性の月経の大変さを知った

 男女ともに生理のことを学んだほうがいいと、村瀬先生が断言する理由。それは、男性である先生自身が月経に対して理解をしていなかったことへの反省からだといいます。
学校

写真はイメージです(以下同じ)

「私は男子校出身で、当時は女性の体の仕組みについて学ぶ機会など全くありませんでした。そして妻はというと、女手一つで育った一人娘なので、男性の性についてまともに理解していなかった。お互いに、男女の性の違いを知らないまま交際し、結婚したのです。  1年半ほどの交際期間中には、月経の話などしたことがありませんでした。結婚して一緒に暮らして初めて、妻は月経が重いタイプの女性であると知ったのです。女性の体の仕組みを知らなかったために、仮病を使っているのではないかと勘違いしたことさえありました。男性としての性的欲求に対して、イヤな顔をされて関係がギクシャクしてしまう経験もしました。普段の関係は良好なのに、性行為がかかわると緊張感が生まれてしまうのです」

月経への理解は、人生を支え合うパートナーの必須条件

 性に関する互いの理解不足から、そのまま気持ちがすれ違ってしまう夫婦もいそうですよね。 「多くの夫婦は互いの性について理解するのをあきらめて無関心な態度へと変化してしまいがちですが、私は妻といい関係をつくりたかった。そこで、月経について学んだのです。もっと早く勉強していれば、齟齬(そご)も起きなかったのに……と反省しています。  ただ、男性は自分の体において、ホルモンによる波、リズム、変化は、女性のようには生理的に起こり得ません。だから、女性への体の無知、無配慮が2人の関係にヒビを入れかねないのです。しかも男性は、月経について学ぶ機会がほぼありません。ですから女性から、学ぶきっかけとして自身の月経が体や心に及ぼすさまざまな変化について伝えてあげてほしいのです。無理解をただ責めるのではなく。月経について理解することは人生を支え合うパートナーの必須条件だからです。  月経のみならず、やがて更年期障害(男性のそれについても女性には知ってほしい)のことも男性は学び、理解を深めるべきだと私は考えています。むしろ、理解できない男性はパートナーとしてふさわしくないとさえ思います」 生理痛
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女性も自分の生理について学んでおこう
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