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モラハラ夫との地獄のホワイトデー「今年もおいしくなかったよ」

 ホワイトデーが近づくと「今年はどんなお返しがもらえるんだろう」と、わくわくする人も多いはず。しかし、藤沢朋美さん(仮名・31歳)はそんな気持ちを、これまでに抱いたことがありませんでした。 「私にとってホワイトデーは“無”のイベントでした。何も返ってこないのが当たり前。罵倒されることも多かったので、毎年、こんなイベントなんてなくなればいいのに……と思っていました」

穏やかだと思っていた彼はモラハラ気質だった

モラハラ夫、家庭内暴力、離婚

写真はイメージです(以下同じ)

 藤沢さんは22歳の頃、10代の頃から付き合っていた男性と結婚。自身の家庭環境があまり良くなかったこともあり、幸せな家庭を作りたいと強く願っていました。しかし、結婚後、穏やかだと思っていた彼の本性を知り、驚愕。夫は朋美さんが些細なミスをするたびに、「ともちゃんってさ、本当に馬鹿だねぇ。役立たずだね」と笑いながら罵倒してきました。 「耐えられずに本気で怒ったこともありましたが『冗談も通じないの?』と言われ、何週間も無視されました。ギスギスした空気を感じると自分が苦しくなってしまう。だから、言いたいことを飲み込むようになりました」  夫の言動は機嫌によって変わるため、朋美さんは居心地のいい家庭を作ろうと頑張ったそう。 「特に料理は力を入れていました。例えばグラタンの日なら時間がなくても、ホワイトソースから手作りしたりして。笑っていてくれるときは暴言を吐かれないし、優しい人だったから、私がしっかり尽くしていればいいんだと思っていました」

ホワイトデーは罵倒される日

モラハラ 夫の機嫌を損ねないように尽くし続ける日々……。そうした中で感覚が麻痺していっても朋美さんが毎年、憂鬱な気持ちになってしまうのがホワイトデー。 「バレンタインに贈ったチョコレートの至らなさを責め立てられるのが、我が家のホワイトデー。手作りじゃなかったり、あげなかったりしたら余計に罵倒されたので、毎年欠かさず作っていました」 「何年作っても、上達しない」「今年もおいしくなかったよ」そんな言葉を夫から言われるたびに朋美さんの心はすり減っていきました。 「付き合っているときにもらったものも、まずかったから捨てていた、と言われたときは一番苦しかった。交際中も含め、私はホワイトデーに夫から何かを貰ったり、ありがとうと言ってもらえたりしたことはありません」  心を何度も傷つけられた結果、朋美さんは精神を病み、実家へ戻ることに。その後、両親や友人のサポートを得て、夫との離婚が成立しました。
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離婚成立から3年…新たな彼氏が
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