妻の「やって」を、夫はなぜ聞き流す?イライラしない夫婦の“話し方”
男性の特性を理解しよう
Iメッセージで伝えることで余計な衝突を避けられると聞いたとき、「そんな弱い表現じゃ、ウチの旦那は動いてくれないよ!」と不満を抱いた方はいませんか?
何かを頼んでも生返事でスルーされる。数時間後には忘れられている。そしてもう1回頼んでもやっぱり生返事の無限ループ。そんな現象、今まで何度もあったのではないでしょうか。
こうしたイライラが募ったとき、Iメッセージで根気強く伝えていくのはシンドイ。どう解決したら良いのでしょう。
「出来ることなら、男性の傾向を理解し、それに適した表現で伝えてあげて欲しいです。男性は、集中力が高い反面、集中すると周りが気にならなくなる傾向があるといわれています。一方、女性は、集中力を高めても視野の広さを保つことが得意だそうです。
男性に何かを依頼するとき、恐らく女性は『今すぐ』といった感覚で頼んでいると思います。でも、男性は何かに集中している時に割り込まれると、意識を向けることができません。それどころか、抵抗感や不快感を感じることもあります。たとえそれがゲームやテレビといった、女性から見れば理解できないようなことでもです」(秀海さん)
「夫だから聞いて当たり前」ではない
自分を主語にし、相手を責め立てない。そして相手の都合を考慮して話を進める。確かに仕事では当たり前にできていることです。相手が夫だとなぜ出来ないのか安東さんに聞くと、「私の夫なんだから、聞いて当たり前という感覚があるから」なのだと言います。確かに、親しい関係性の人ほど好意やつながりがベースにあるため、雑なコミュニケーションを取りがちです。
コロナによって交友関係に大きな変化があった人も多いといいます。一方で、家庭内やカップルなど、内側の人間関係の見直しはきちんと出来ているでしょうか。今日から『Iメッセージ』、意識してみませんか。
【取材協力】 Life Design Labo/安東秀海・安東美紀子
業界最大手のカウンセリング事務所にてカウンセラー&講師として活動後、2015年に独立。結婚生活に悩む夫婦のためのカウンセリング&コーチングを行う。機能不全を生んでいる夫婦間のコミュニケーションパターン、価値観の違い、感情的なもつれを特定し、関係性修復に導くアプローチを得意とする。東京渋谷のカウンセリングルームには危機に直面した多くの夫婦が訪れている。
<取材・イラスト・文/おおしまりえ>おおしまりえ
コラムニスト・恋愛ジャーナリスト・キャリアコンサルタント。「働き方と愛し方を知る者は豊かな人生を送ることができる」をモットーに、女性の働き方と幸せな恋愛を主なテーマに発信を行う。2024年からオンラインの恋愛コーチングサービスも展開中。X:@utena0518
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