「恋愛が3ヶ月しか続かない」マッチングアプリでスピード破局が増えている
気軽に異性と交流できるマッチングアプリの利用者が急増する中、それに比例するように、交際が長続きしないカップルが多くなっている。背景にはアプリの弊害だけでなく、恋愛観の変化も関与しているようだ。当事者の本音に迫った。
男女が出会う恋愛ツールとして広く浸透しているマッチングアプリ。今やアプリでのやり取りを通じて結婚に至ったカップルも少なくないが、一方で思わぬ弊害も生じている。
「連絡を断ち、自然消滅するように仕向ける」と語るのはIT起業家の丸山渉さん(仮名・32歳)。
「相手が『今すぐ会いたい』などと言い出して依存してくるようになると重く感じてしまい、いつも1、2か月しか続かないんです」
現在も婚活中だというネイリストの牧田香苗さん(仮名・32歳)も「アプリで出会った高収入のイケメン男性でしたが、ギャンブラーだと発覚してすぐに別れました。付き合った期間は3か月で、私が電話で一方的に別れを告げておしまい。相手からは『そっか』という返事が来ただけでした」とスピード破局を振り返る。
相手を見極める期間は、1~6か月が目安になっているようだ。世代やトレンドのマーケティングを行う牛窪恵氏が話す。
「大手結婚相談所の調査(※)によると、交際相手に突然別れを切り出される人は50%近くいます。しかも半年以内で別れるケースが50%以上、その中のさらに13%は1か月も持たずに別れている。男女の交際が淡泊になり、以前にも増して交際期間が短くなっているのは事実です」
※パートナーエージェント調べ(2018年8月、20~39歳の男女2400人にインターネット調査)
では、なぜ今、短期恋愛が増えているのか? やはり、出会い系ビジネスの急激な進化によって付き合うことのハードルが下がったことが大きく影響しているという。
「約3割の若者がマッチングアプリを利用している時代。最近だと『Clubhouse』やオンラインゲームで交際相手を見つける人もいる。いつでも不特定多数の異性と出会えるようになりました。その反動で、付き合っていてもすぐに『リセットできる』『もっとイイ人がいるかも』という思いが頭をよぎり、すぐに新しい恋人を探し始める人が増えています」
マッチングアプリの定着で恋人の切り替えが加速中
1か月も持たずに別れるカップルが13%も
