そんな木村さんのファッションに対する心意気を紹介しておきましょう。
【1】街を歩いていて素敵だなと思う服があったら、たとえ若い人向けのお店であっても入る。そして若い人のまねをするのではなく「83歳の自分として」着こなす。
【2】体重が増えても、「隠しまくったらあかん、堂々としておれ、ですよ(笑)」と、視線を逸らすお洒落を考える。
……など、とにかくとても前向きで心に「縛り」がありません。

『私はわたし、Age83のストリートスナップ』(KADOKAWA)
本はファッションが素晴らしいのはもちろん、随所に書かれている木村さんの言葉やポリシーが本当にカッコよくて、1ページで何度でも、また、何通りにも楽しめます。
コーディネートや洋服選びの参考にもなりますし、なによりも、「年齢を理由にして挑戦しないのってナンセンスだ」と心から思わされ、凹んだ時や人生の楽しみ方を忘れた時にもきっと読み返したくなる一冊でした。
<木村眞由美さんプロフィール>
1937年、広島県生まれ。教師をしていたハイカラな母親に雑草のように育てられ、はじけた子供時代を送る。高校時代、アバンギャルドなファッションにまみれる。日本女子体育大学卒業後、体育教師に。結婚により神戸に。次男誕生まで中学教師を務め、その後、子供服の店「hananoki(ハナノキ)」で一時代を築く。現在は、子供服と婦人服のセレクトショップ「hananoki」として存続。夫の死後、Instagramを始めると、ヴィヴィッドな色合わせ、品よく着くずすスタイリングに「カッコ良すぎる!」とファンが増殖中。
Instagram:
@kobehananoki
―「
美活(今さら)始めました」―
<文・写真/にらさわあきこ 写真提供/KADOKAWA>
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