とはいえ、夫と死別後の恋愛において避けたいのは「
亡き夫を忘れるために新しい彼氏を見つける」というような、ネガティブな理由で恋を始めること。

インドア派だった私ですが、新しい彼と出会って自転車で遠出するようになり、サイクリングの楽しさに目覚めました。
失恋でもそうですが、一時の寂しさや代わりのために見つけた相手は、やはり比較して苦しくなったり、誠実に接しにくくなったりします。タイミングは人それぞれですが、
夫の死から自立し、人生に未来を感じられるようになったときに恋愛をする方が、心身共に楽しめると思うのです。
さらにできれば、亡き夫とのこともひっくるめて理解し、愛し合える相手だと安心です。私も、どうしても亡き夫の話を今の彼にしてしまうことが多々ありますが、これは元カレの話をしているのとは少々感覚が違います。もはや夫は私の中に当たり前にある大事な存在で、親や兄弟の話をすることと同じ。これを事前に相手にわかってもらえると、お互い気分を害さずにいられます。
私の場合、付き合ってすぐに、夫の存在が自分の中の決して忘れられない唯一無二の人であることを説明し、「
夫のことは今も愛しているけれど、恋愛対象ではなく家族だから、普通に話したり連載で過去のことを書いたりするけど大丈夫?」と確認して、理解を得ました。少しでも後ろ向きな気持ちや不安を取り除いて付き合うことで、また一歩新しい人生のステージを進めたように思います。