あなたたち2人は不倫において望んでいることが違うのです。彼は①の要素が強く、あなたは③を求めています。 　望むものが違うのに、お互いに相手の体で満たそうとしています。しかし、ギブアンドテイクのバランスが取れていないから、アンバランスな取引です。あなたが悩むのは、自分が差し出しているものと受け取るものが釣り合っていないと感じているからです。 　セックスを取引と考えることもできますが、違う考え方もあります。先ほど説明した“遊びのセックス”を、2人で一緒に楽しむのです。2人が一緒に楽しむセックスとは、究極の共有体験になっている時です。時間と空間、体を共有します。同じ時間に同じ場所で、互いの体を求め、差し出し、受け止め合う。さらに、内面の共有も同時に起きます。 　相手の感覚が自分の内側にあるように感じられたり、常識や世間体といった社会性を手放した先にある自由感や宙ぶらりん感も共有します。社会的な立場や家庭における役割分担から解放され、個人の名前でしかない存在として向き合い受け入れ合う感じです。 　実は、これが1番うまくいくのは、理論上では不倫の時です。なぜなら、結婚という社会制度の外側にあるからです。制度には目的や生産性が付きまといますが、社会からはみ出ている不倫では純粋に“遊び”を楽しめます。でも思考が強いあなたには難しいかもしれません。不倫に愛という意味や概念を求めても上手くいかないし、結局、不倫の大半は各々の欲望の押し付け合いになるのが実情です。それはそれでいいと僕は思っているのですが、あなたはどうですか？ ＜文／森林原人＞ ⇒この著者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】 【性活相談者を募集！】 森林原人さんに悩みを相談したい方は、こちらのお問い合わせフォーム(https://joshi-spa.jp/inquiry)まで、お名前はハンドルネームまたは匿名希望、題名の冒頭に【性活相談】を入れ、お送りください。 ※相談内容の一部を変えて取り上げさせていただく場合がございます。