コロナ下で増えた“夏の結婚式”。汗だくで支える式場スタッフのホンネ
ウェディングプランナーの長谷川真美です。
そして今年も夏のウェディングは、件数だけでいえば多いのではないかと予測しています。その理由として、2020年に結婚式を予定していたカップルが早々に2021年の春や秋に延期を決定していることが挙げられます。気候のいい春や秋が既に予約が入っている状況のため、比較的予約状況が空いている夏に式場予約をしたというカップルが多く見られるのです。
とはいえ夏挙式が不本意で不人気かというともちろんそんなことはありません。夏や海などをテーマにした様々な演出ができるので、「夏が大好きなんです!」というカップルが、実は好んで選ばれることも多いシーズンではあります。
たとえばガーデンウェディングが人気の会場であれば、コロナ流行前であれば、ウェルカムドリンクにかき氷やキンキンに冷えたビールを用意したり、お祭りをモチーフに屋台を出したり、ゲストのドレスコードを浴衣にしたり……など、「ゲストといっしょに夏を満喫しよう!」と、暑さをあえて楽しむ形のウェディングです。
ですがコロナ下においては、そのような積極的な理由ではなく感染症対策のひとつとして夏を選び、その上演出も感染症対策のために制限されてしまって……というカップルも多いのが現状です。
どの会場も季節を問わず、日本ブライダル文化振興協会が設定したガイドラインに基づいて、しっかりと感染症対策をおこなっています。アルコールスプレーの設置や検温などはもちろんですが、換気もしっかり行わなければいけません。もちろん外の気温が何度だろうと関係なし。
換気は、窓も扉も一定時間全開にします。どれだけ空調を調整しても、窓も扉も全開の状態で外から入って来る生暖かい風にはまったく打ち勝てず、スタッフ全員が滝のように流れて落ちる汗と戦いながらの業務になってしまいます。
結婚式を夏に挙げる……というのは、これまでだったら避けるカップルも多かったもの。ですが新型コロナウイルスの影響を受けた2020年は、夏への延期を余儀なくされたカップルや、「コロナ感染をできるだけ防げる夏に」とあえて夏挙式を選ぶカップルも多くいたのが特徴的でした。
2021年も「夏の結婚式」が多くなりそう
真夏の換気は「熱気」との戦い。スタッフは常に汗だく
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