Love

実家を救うために結婚した女性が、40代で不倫の恋をしてわかったこと

もう自分を止められなかった

 自分を甘やかしたり解放したりすることを覚えたタエコさんは、ついに3年前に恋に落ちる。自分でも、おそらくいつかは、自由に恋をすることになると予感があったそうだ。予感というより、希望だったのかもしれないとタエコさんはつぶやく。 「恋なんてしてはいけないと思っていたし、不倫なんて最低だとも思っていました。でも、夫ではない男性を好きになってしまったんです。相手も好きでいてくれるとわかったら、もう自分を止められなかった。短かったけど燃えるような恋でしたよ。去っていく相手を追うつもりはなかった」 不倫カップル 手つなぎデート その数ヶ月後、彼女にまたも好きな人ができた。相手も既婚者だから、密かに静かに恋は進んだが、8ヶ月で恋は終わった。 「2回恋してわかったんです。既婚者は短く太く燃える恋をすればいいんだ、と。長くつきあうからバレるし、執着が出てくる。バッと燃えに燃えてさらりと冷める。それが40代既婚者の恋としてはいちばん楽しいかもしれない」

ようやく本来の自分でいられるように

 恋が本物かどうかなんて期間で決めるものではない。この人が好きだと思ったら一直線に向かっていくのだという。 「コロナ禍でこの1年はおとなしくしていますが、恋したい欲求は高まっています。私、ようやく本来の自分でいられるようになった気がする。50歳になるまであと4年、40代でとことん恋をして燃え尽きたい」  20代半ばで、実家のために半ば自分を犠牲にした結婚をしたタエコさん。30代は夫と子どもに尽くしてきた。40代で初めて恋する気持ちを知った彼女は、家庭と恋を完全に分け、これからは楽しんで生きていきたいと笑みを浮かべた。 【他の回を読む】⇒「シリーズ40代の恋」の一覧はこちらへ 【他のエピソードを読む】⇒「実録!私の人生、泣き笑い」の一覧へ <文/亀山早苗> ⇒この記者は他にこのような記事を書いています【過去記事の一覧】
亀山早苗
フリーライター。著書に『くまモン力ー人を惹きつける愛と魅力の秘密』がある。男女関係、特に不倫について20年以上取材を続け、『不倫の恋で苦しむ男たち』『夫の不倫で苦しむ妻たち』『人はなぜ不倫をするのか』『復讐手帖─愛が狂気に変わるとき─』など著書多数。Twitter:@viofatalevio
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