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田原俊彦のライブに行って衝撃。還暦トシちゃんの生命力にワオ!|辛酸なめ子

「冗談抜きで本当にお金ないんです」

今日のお昼ご飯は、チーズバーガーとポテトとコーラ。今日も赤字だけど最後までがんばります!「冗談抜きで本当にお金ないんです」 えっ赤字……? まさかスターの口からそんな生々しい言葉が出るとは。感染症対策でお客さんの数を制限しているからでしょうか。トシちゃんは「オレは年齢知らず」と元気をアピールし、「よろちくび!」など昭和なギャグを叫んだりしていましたが、また切実なトークが再開。 「冗談抜きで本当にお金ないんです。本当に。資産は俺の方が30倍持ってるけど」と、マウントをかましつつ自虐。去年、コロナで準備していたコンサートが緊急事態宣言で中止になったことに加え、本人の浪費癖が原因のようです。同情した方が良いのかわかりませんが、とりあえずグッズを買ってくれ、ということでしょうか。

トシちゃんの生命力にあっぱれ

 自虐という新たなトークスキルを身に付けたトシちゃん。とはいえトシちゃんというと「ビッグ発言」が忘れられません。1994年、長女出産会見で「僕ぐらいビックになっちゃうとそうはいきません」と、真顔で語った言葉がマスコミによって悪意を持って取り上げられ、炎上。しばらく干されてしまいました。  今回のライブでは直接的なビッグ発言はなかったですが「僕くらい才能と笑顔があれば乗り越えられないことはない」という自己肯定発言が。変わらないトシちゃんの精神に感動すら覚えます。トシちゃんは今までも、これからもずっと自分を肯定し、ポジティブに生きる大切さを体現しているのかもしれません。  最後、新曲を歌う中で、「ハハハハ!」という笑い声が響いていました。一瞬ムリして笑っているように見えても、笑うという行為が重要なのです。足上げの健康効果とともに、トシちゃんの生命力に触れて、老後に学ぶことが多いライブでした。 <文/辛酸なめ子>
辛酸なめ子
東京都生まれ、埼玉育ち。漫画家、コラムニスト。著書は『辛酸なめ子と寺井広樹の「あの世の歩き方」』(マキノ出版)、『辛酸なめ子の現代社会学』(幻冬舎)、『女子校育ち』(筑摩書房)など多数。
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