「マッチングアプリを使って体を売ったりパパ活の被害相談も多いです。そもそも、そうやって稼ぐことはリスクがとても高いのですが……。最近では、旦那さんのいない時間帯に体を売っている23歳の主婦から相談がありました。1回で50万円支払うと言われ、ホテルに行ったら無許可で撮影された上に、『後で振り込むから』と言われて口座も教えてしまったと。怖くて断れなかったそうです」
―― 主婦でもそういうことで家計の足しにしている人が実は少なくない、と聞いたことがあります。でも、口座も教えてしまっては本名もバレてしまうから、きっととても不安ですよね。
「彼女は、なかなか振り込まれないから催促のメッセージを送ったら『振り込む気なんだから催促するな。こっちは動画持ってんだからどうなってもいいのか』と脅されて強く言えず、結局お金は振り込まれなかったそうです」
―― 女性の弱みに付け込んだひどい手口です。
「その動画は結局、動画サイトにアップロードされていたのが分かったんです。パパ活などで行為中の動画を動画サイトにアップロードされたという相談は多く、中には動画を販売している業者もいます。一度インターネット上にアップロードされると、大量に複製・拡散される可能性があります」
なぜ警察は対応してくれない? 被害者の低年齢化も問題
―― そういった案件に警察は対応してくれないのでしょうか?
「被害者の多くは『警察に行っても相手にしてもらえなかった』と言って、うちに相談にきます。『お金をもらう前提でマッチングアプリで知り合った人とホテルに行った』とわかると、警察は『肉体関係を持つこと前提で会ったんだから自己責任でしょ。次からは気をつけなさいね』くらいしか言ってくれないみたいです」
―― 実害があっても捜査もしてくれないんですか。
「それから、10代には『警察に相談して親にバレるのが怖い』という子も多いです。最近では、中高生から相談を受けることもありますよ」
――未成年はどのようにして加害者と知り合うのでしょう。
「Twitterなど、ネットで知り合うようです。親しくなり、DMで裸の画像や動画をしつこく要求されて送ってしまい、拡散されたりバラすと脅されたりして、うちに相談に来ます。また、被害者が#援助交際 #援 #P活 #パパ活 といったハッシュタグで投稿をしていて、つながるケースもあります。
中高生の被害は大抵小規模なのと、お金のない子が多いので、費用はもらっていません。ただ先述のように、大量に拡散されて3ケタ代に動画・画像の数が膨れ上がっているような場合は、工数が多くなるので費用もいただきます」