しかし、関係が深まるにつれ、彼との付き合い続けていいものかと悩むことが増えていきました。
「出会って間もない頃からデートのたび、彼に『今日もかっこいいね』と言っていたんですが、ある日、言うのを忘れてしまって……。そしたら、すごく不機嫌になってしまいました」
「なんで今日はかっこいいって言ってくれないの」友広さんは、そう朋美さんに迫り、デート中ずっと、ふてくされた態度をとりつづけました。
「彼は自分のことをかっこいいと思っているからか、褒め忘れるということが理解できなかったみたい。『俺の顔をみたら普通、自然と出てくるでしょ』と言われました」
この一件以来、朋美さんは友広さんとの別れを少し考えるようになりました。
しかし、容姿さえ褒めていれば変わらず優しかったのと、また新たな恋人を探すことを煩わしく思う気持ちもあったため、ズルズルと交際を続けていました。

そんな関係にピリオドを打つきっかけとなったのが、彼との初めての夜。ホテルでいいムードになっていたとき、朋美さんは友広さんがベッド横にある大きな鏡をじっと見つめていることに気づきました。
すると、その視線を察した友広さんは「俺の顔を見てるだけでイケるでしょ」と言い、謎の言葉責めを開始。
「(俺の)切れ長の目が、(キミの)胸を見てるよ」「(俺の)高い鼻に、(キミの)いいにおいが入ってくるよ」など、ドン引き発言を連発します。
「しかも彼、自分の言葉に興奮してひとりで果ててしまって……」
スッキリした友広さんは「俺とやれるなんて、幸せ者なんだからな」となぜか勝ち誇った表情。