市村正親「女優 篠原涼子の一ファンとして」に見る、俳優夫婦の“深い業”
市村正親(72)と篠原涼子(47)が7月24日、双方の所属事務所を通じて離婚を発表しました。
以前より別居が報じられていたふたりですが、新型コロナウイルス感染防止のためと説明されており、このたび離婚となり話題になっています。2008年5月に誕生した長男、2012年2月に誕生した次男の親権は市村が持ち、慰謝料、財産分与はないといいます。
『みんなの朝ドラ』などの著者で演劇・ドラマなどエンタメに詳しいライター木俣冬さんに読み解いてもらいました(以下、木俣さんの寄稿)。
篠原涼子と市村正親との離婚報道で印象的だったのは市村正親のコメントである。丁寧に綴られた文章のなかの“そして同業だからこそ理解し合えること、また何より私も女優篠原涼子の一ファンとして、彼女がより一層女優として輝き、母としても生きていく道を歩ませたいという思いに至りました。”という一文。
“女優篠原涼子の一ファンとして、彼女がより一層女優として輝き、”に赤線を引きたい。
ふたりの子供の親権まで自分がもってまで篠原涼子を輝かせようとする。すばらしい心構えの市村正親が彼女のファンであると発言するのはこれがはじめてではない。2020年に出版された著書「役者ほど素敵な商売はない」のなかでも書いている。名優、名演出家との交流録の中に妻・篠原涼子のことも入れている。愛を感じたその一年半後に離婚を発表するわけだが……。