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子どもを虐待から守るには?周囲が気づくためのチェックリスト

 大阪府摂津市で2021年8月31日、3歳の男の子が、同居していた母親の交際相手の男性から熱湯をかけられ殺害されるという痛ましい虐待事件が起きてしまいました。この事件では、男の子の母親の交際相手が殺害容疑で逮捕されています。

2019年度の虐待死は78人にものぼる

児童虐待

※イメージです

 厚生労働省によると、2019年度の児童相談所による児童虐待相談対応件数は20万5029件にものぼり、前年より5.8%増えた結果になっています。また、78人もの虐待死が報告されました(心中による21人を含む)。  摂津市の事件では、事前に市へ虐待を疑わせる情報が複数届いていましたが、「緊急性は低い」と判断されたままになっていました。このようなつらいケースもありますが、私たちにまずできることは「子どものSOSに気づくこと」そして「児童相談所などの公共機関へ知らせること」です。  子どもの虐待に早期に気づくには、どうすればよいのでしょうか? 東京都が発行するリーフレット「虐待に気づくためのチェックリスト」から、虐待の兆候や要因になりそうな項目を紹介します(最新版は「東京OSEKKAI化計画」HPを参照)。

すぐに通告すべき「虐待に該当する項目」

 虐待に該当する、そして可能性のある、項目を紹介します。身近にいる子どもや保護者の中に、該当する様子が見られる人はいませんか?  下記は、「虐待に該当する」項目です。「1つでも該当したら、すぐに通告をしてください」とチェックリストに記されています(通告先は後述)。
虐待に該当する項目 ※東京都「虐待に気づくためのチェックリスト」より(以下、同じ)

虐待に該当する項目 ※東京都「虐待に気づくためのチェックリスト」より(以下、同じ)

子どもの様子】 ① 不自然な外傷(あざ、打撲、やけどなど)が見られる ② 家の外に閉め出されている ③ 衣服や身体が極端に不潔である ④ 食事を与えられていない ⑤ 夜遅くまで遊んだり、徘徊している 【保護者の様子】 ⑥ 小さい子どもを置いたまま外出している ⑦ 体罰を正当化する ⑧ 子どもが怪我や病気をしても医師に見せない、怪我等について 不自然な説明をする
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虐待の可能性がある項目。迷わず通告を
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